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緩やかなリバウンド基調が継続しやすい【クロージング】


21日の日経平均は4日続伸。32.74円高の21464.23円(出来高概算12億株)で取引を終えた。注目されていたFOMC議事録では、量的緩和によって膨らんだバランスシート縮小の年内終了について連銀当局者の意見が概ね一致したが、今後の利上げ方針については意見が分かれたことが重石となった。やや利食い先行で始まった日経平均は、前場半ばには一時21318.74円まで下げ幅を広げる局面もみられた。しかし、ランチタイム中には関係筋の話として「米中貿易交渉では、主要な構造問題で6つの覚書が準備されている」などと伝わり、米中交渉への進展期待から後場は前日比プラス圏を回復してのスタートとなると、一時21553.35円まで反転。ただ、心理的な節目の21500円水準では戻り待ちの売りも意識され、大引けにかけて上げ幅を縮める展開。

東証1部の騰落銘柄は値上がり値下がりが拮抗。セクターでは海運、倉庫運輸、パルプ紙、非鉄金属がしっかり。半面、石油石炭、その他金融、金属製品、情報通信、空運、卸売が冴えない。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>がけん引。一方で、ソフトバンクG<9984>、アドバンテスト<6857>、日東電<6988>が冴えない。

FOMC議事録で利上げ凍結といった観測期待が後退する格好となり、これが重石になったようである。もっとも、前日に日経平均は21500円に迫る上昇をみせていたこともあり、いったんは利益確定の流れも出やすい。また、指数インパクトの大きいソフトバンクGがこう着感の強い値動きを見せているほか、ファーストリテについてもそれ程大きなインパクトにはつながっておらず、インデックス売買についてもリバランス中心の売買とみられる。もっとも、米中交渉などの行方を見極めたいとは言え、売り方にとってみれば足元の底堅さは居心地が悪いだろう。買い方にとっても押し目待ちに押し目なし、といったところであり、緩やかなリバウンド基調が継続しやすいだろう。

その他、こう着感の強い相場展開の中で、本日はアンジェス<4563>が開発した遺伝子薬が国内初承認との報道を受けて、バイオ関連の一角に物色が波及している。全体としては方向感が掴みづらいところであるが、サンバイオ<4592>の上昇もけん引役となり、マザーズ指数は上昇。短期筋の売買が中心であり資金の逃げ足は速いと考えられるが、引き続きこう着の中では、個人主体の材料株物色は活発となろう。




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