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「兜町放浪記」:株安の危険な兆候とは【FISCOソーシャルレポーター】


以下は、フィスコソーシャルレポーターの個人投資家兜町放浪記氏(ブログ「兜町放浪記」を運営)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。

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※2019年1月22日9時に執筆
直近の東京市場はNYダウの上げ下げに左右される難しい相場が続いている。日経平均が昨年10月2日に高値24448.07円をつけてからもみ合い場面すら無くあれよあれよと一本調子で急降下し、まさか大納会前に19000円割れをつけるとは思いもよらなかった投資家がほとんどだろう。

現在の不安定な状況は自由貿易の旗手のリーダーが仕掛けた貿易戦争が原因ではないだろうか。投資家が最も嫌うのが「いつ何が出てくるのか分からない先行きの読めない問題」に振り回されることであり、いつの間にか暴落の主因がパウエルFRB議長の利上げスタンスにすり替えられてしまったが、金融引き締め操作は以前から株価上昇を伴いながら実行されてきた周知の出口戦略だったはずである。

私は今回の株価暴落の火元はトランプの火遊びに他ならないと考える。メディア記者との論争を避け、誰からも遮られないSNSでの一方的な情報発信に熱心で、そこでの放言に振り回されるトレーダーは連日口先介入を織り込む市場に付き合わされている。

最も危険な兆候は、個別企業の成長鈍化を貿易戦争の影響と結びつけて株安を解釈する雰囲気が醸成されることである。株式市場が駆け引きの連続である政治の結果に過度に依存することは相場を難しくするだけでなく、より過激な反応を生じるリスクが高まるだけだろう。

さて、関税合戦に米国は勝てるのだろうか。中国は体面を重んじる国だから、先に振り上げた拳を下すことはしないだろう。もし米国が折れるとすれば米中貿易戦争を悲観したNY株式市場が暴落となり、米国景気が冷え込む経済ニュースが出はじめる時だろう。まさに現在の状況そのときであり両国トップの責任は重大である。

直近の個別株については、個人投資家の主戦場である新興市場が下げ一服から出直り場面を迎えており、大きく売り込まれてきた株からリバウンド狙いが活発化しそうだ。材料株物色で切り口となる話題性を持つ銘柄に照準を合わせ、以下の銘柄に注目したい。

チームスピリット<4397>・・・企業の働き方改革を支援する従業員の労務管理ソフトをクラウドサービスで提供している会社。市場ではSaaS関連株が物色テーマとして期待されており人気が継続しそうだ。

NTTデータイン<3850>・・・直近の全面安相場でも数少ない逆行高を演じ、1月17日には昨年来高値を更新するなど上値を追ってきた強さがある。クラウドサービス分野で先行力発揮。NTTデータの子会社ならではの毛並みの良さも人気につながる。

UUUM<3990>・・・新規上場時にはユーチューバーのマネジメント会社として話題を集めた。
直近では動画広告市場の活況を背景に上方修正発表から株価が動意づき上場来高値を更新。直近の新興市場リード役として大商いをこなす人気株となっている。


執筆者名:兜町放浪記
ブログ名:兜町放浪記



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