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短期的な値幅取り狙いの商いが膨らみやすい【クロージング】


19日の日経平均は続落。127.53円安の20987.92円(出来高概算17億3000万株)で取引を終えた。18日の米国市場は、前日までの下げに対する自律反発となったが、FOMC(連邦公開市場委員会)の結果発表を見極めたいとの思惑から上値も限られる中、売り優勢の展開となった。日経平均は寄り付き直後に20880.73円まで下げ幅を広げ、その後前場半ばには21168.62円とプラスに転じる局面もみられた。しかし、円相場が円高に振れて推移しているほか、FOMCの結果を受けた米国市場の動向を見極めたいとの模様眺めムードは強く、後場は21000円を挟んでのこう着が続いた。

東証1部の騰落銘柄は値下がり数が1100を超えており、全体の過半数を占めている。セクターでは、鉱業が6%を超える下落となったほか、電力ガス、石油石炭、医薬品、証券、小売、銀行が軟調。一方で、空運、建設、精密機器、機械が小じっかり。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、東エレク<8035>、ユニファミマ<8028>が重石に。

注目されたソフトバンク<9434>は、公開価格を下回っての初値となり、その後もじり安基調が続いた。公開価格割れでセンチメント悪化が警戒されるが、足元では不安材料もあっただけに、一先ずイベント通過となり、インデックス需要が見込まれる来月末に関心が向かうことになろう。一方で売買高は2億7000万株を超える大商いであり、換金売りに伴う市場への資金還流も意識されそうである。

日経平均は21000円での攻防からボトムを探る流れとなったが、FOMCの結果を受けた米国市場の大きな波乱が避けられるようならば、こちらもイベント通過といった見方に向かう可能性はありそうだ。また、英国ではEU離脱を巡る2度目の国民投票を求める声が高まっていると伝えられている。金融市場の混乱を避ける動きが意識されてくる可能性もありそうだ。

また、本日はサンバイオ<4592>の効果もあり、マザーズ指数は反発した。直近の下落幅からは自律反発の域は脱していないが、上昇した銘柄は比較的値持ちの良い展開となっている。需給懸念は根強い状況ではあるが、直近IPO銘柄でも強い値動きをみせる銘柄もあり、資金が向かいやすい材料株などへも短期的な値幅取り狙いの商いが膨らみやすいだろう。




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