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決算通過で中小型株物色に広がりがみられてくる可能性【クロージング】


9日の日経平均は反落。236.67円安の22250.25円(出来高概算14億4000万株)で取引を終えた。米ハイテク株の弱さが目立つ中、利食い優勢の展開となった。寄り付き直後には一時22494.58円とプラスに転じる局面もみられたが、その後はじりじりと下げ幅を広げる展開に。中国・上海市場や香港・ハンセン市場の弱さなども押し目買いを慎重にさせたようである。一方で、マザーズ指数は一時1000Ptを回復するなど、相対的に中小型株の底堅さが見受けられた。

東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1000を超えており、若干値上がり数が上回る格好。セクターでは繊維、空運、陸運、水産農林がしっかりな半面、石油石炭、鉱業、非鉄金億、機械、情報通信の弱さが目立った。指数インパクトの大きいところでは、ファナック<6954>、ファーストリテ<9983>、ダイキン<6367>、KDDI<9433>、東エレク、資生堂<4911>が重石となっている。

日経平均は22500円に上値を抑えられる格好となったが、アジア市場の弱い動きのほか、決算発表がピークを迎える中での週末要因と相俟って、積極的には手掛けづらいところであり、想定内の一服といったところである。一方で、中小型株の強い値動きが目立っており、直近IPO銘柄の一角などへの物色が強まっていた。来週半ばで決算発表が一巡することもあり、個人主体の中小型株物色に広がりがみられてくる可能性があろう。

一方で、全体としては米中貿易摩擦の行方が重石となり、11月末にブエノスアイレスで開かれる主要20カ国・地域(G20)首脳会議にあわせて会談することを確認するなか、小康状態が続こう。なお、中国では11月末までに共産党中央委員会全体会議、12月半ばに中央経済工作会議を開催するのが通例となることもあり、G20までには話がまとまる可能性が高そうである。そのため、日経平均は22500円近辺でのこう着ながらも、底堅さが意識されるとみておきたい。



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