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今日の為替市場ポイント:国際貿易環境悪化への懸念でリスク選好的なドル買い抑制も


10日のドル・円相場は、東京市場では111円09銭から110円85銭まで反落。欧米市場でドルは110円99銭から111円25銭まで上昇し、111円12銭で取引を終えた。

本日11日のドル・円は、主に111円台前半で推移か。国際貿易環境の悪化に対する市場の懸念は消えていないことから、リスク選好的なドル買いは引き続き抑制される可能性がある。

米メディアなどの報道によると、米下院共和党は10日、減税策第2弾(案)を発表した。昨年発表した税制改革に続くものとなるようだ。市場関係者の間では「減税は中間選挙を意識した措置」との見方が多い。提案には、個人減税の恒久化、年金口座の積み立てで、年齢の上限設定を撤廃する、新規ビジネスの立ち上げにかかるコストを税控除の対象とする、などが含まれるようだ。ライアン議長は月末に下院での採決を行なうとの見方を示している。

市場関係者の一部は下院共和党による減税策について、「中国製品への輸入関税引き上げの影響を相殺することが目的ではないか?」と見ているようだ。アトランタ地区連銀のボスティック総裁は10日の講演で「関税の影響でインフレは上昇する可能性がある」との見方を示した。賃金上昇は購買力の増加につながるが、輸入関税引き上げ(物価上昇)の影響を打ち消すほどではないとの指摘もあり、米個人消費の今後の動向に注目したい。




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