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前場に注目すべき3つのポイント~ 日経平均は上昇しやすい需給状況に


29日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し: 日経平均は上昇しやすい需給状況に
■決算チェック:久光薬は18年2月期営業利益を上方修正、一転微増益の見込み
■前場の注目材料:日医工、エーザイと資本業務提携、子会社を170億円買収


■ 日経平均は上昇しやすい需給状況に

29日の日本株市場は買い先行となろう。28日の米国市場は、ウーバーの自動運転車を巡る死亡事故による半導体企業への影響が根強く、引き続きハイテク株を中心に売りが広がった。ただし、円相場が1ドル106円台後半と円安に振れて推移しているほか、シカゴ日経225先物清算値は大阪比200円高の21230円となり、これにサヤ寄せする格好から先物主導のインデックス買いが日経平均を押し上げる格好となろう。

ただ、200日線接近では強弱感が対立しやすいほか、米半導体株の動向を見極める必要もあり、買い一巡後はこう着感が強まりやすいところであろう。とはいえ、週末は海外市場が祝日で休場となるため、海外勢のフローは限られてくると考えられる。そのため海外勢の売りが収まり、一方で期末要因のほか新年度相場に伴う国内機関投資家によるインデックス買い等への思惑から、日経平均は上昇しやすい需給状況にありそうだ。

インデックスに絡んだ売買による影響から手掛けづらさはあるほか、ハイテクセクターへの売買も手控えられる可能性がある。そのため、足元で調整がきつかった中小型株のほか、直近IPO銘柄等に短期筋の値幅取り狙いの資金が向かいやすいだろう。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■久光薬は18年2月期営業利益を上方修正、一転微増益の見込み

貼付タイプの鎮痛消炎剤で最大手の久光薬<4530>は、18年2月期営業利益が前期比0.7%増の265億円で着地する見込みと発表している。従来予想の241億円(同8.4%減)から一転、小幅ながら増益を確保したもよう。市場予想は250億円強、従前の観測報道では250億円程度とされていたが、いずれも上回った。売上高が従来予想を10億円程度上回ったほか、販管費が計画を大幅に下回ったという。先の報道によれば、主力の一般用医薬品「サロンパス」が訪日中国人観光客に人気で好調を維持し、医療用医薬品の苦戦を補ったようだ。足下の株価は最近の相場動揺を受けて3月16日高値8280円から26日安値7630円まで下押しした後、反発に転じ、28日の7980円まで戻した。18年2月期予想ベースでPERは34.8倍と割安感があるわけではない。しかし、業績上振れやインバウンド(訪日外国人客)需要に対する期待などから今後も上値を試す場面が出てきそうだ。


■前場の注目材料

・シカゴ日経225先物(21230、+200)
・ドル円、1ドル106円90銭
・マザーズは上昇(1172.13、+7.44)
・日銀、大規模な金融緩和を維持
・好業績銘柄への押し目買い意欲強い
・日銀のETF購入が膨らむ
・米GDP確定値 10-12月2.9%増

・日医工<4541>エーザイ<4523>と資本業務提携、子会社を170億円買収
・LINE<3938>野村<8604>と提携、金融拡大、共同出資会社設立へ


☆前場のイベントスケジュール

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