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一先ず新年度による需給要因が相場を押し上げてくる展開【クロージング】


27日の日経平均は大幅に続伸。551.22円高の21317.32円(出来高概算16億4000万株)で取引を終えた。26日の米国市場は、貿易戦争の回避に向けて米中高官が交渉を開始し、貿易摩擦への警戒感が緩和したことが好感され、先週の大幅な下げに対する自律反発の流れが強まった。これを受けた日本株市場は、先物主導によるインデックス買いによって大幅に続伸して始まると、その後21000円を回復。その後も期末要因にともなう持ち高調整による買い等も観測されるなか、じり高基調が継続しており、連日の高値引けで取引を終えている。

東証1部の騰落銘柄は値上がり数が1900を超えており、全面高商状となった。セクターでは33業種全てが上昇しており、石油石炭、ガラス土石、卸売、陸運、不動産、輸送用機器、非鉄金属、建設、機械が上昇率上位だった。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、東エレク<8035>、ソフトバンクG<9984>、ファナック<6954>、テルモ<4543>が寄与度上位に。

日経平均は後場一段高で先週末の大陰線を完全に吸収し、200日線を捉えてきている。明日は3月期企業の配当落ちとなるが、170円程度が見込まれている。そのため、横ばい推移としても配当落ち分の影響により、5日線辺りからのスタートとなる可能性がある。ただし、グローベックスの米株先物が堅調に推移しているため、今晩の米国市場の上昇が支援材料になる展開が期待される。また、配当落ち分の再投資による需給要因のほか、実質新年度相場入りとなるなか、即日で配当落ち分を吸収し、200日線を明確に上放れてくる展開も意識されそうだ。国内政治リスクへの不透明感は払拭された訳ではないが、一先ず新年度による需給要因が相場を押し上げてくる展開が期待されよう。(村瀬智一)



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