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前場に注目すべき3つのポイント~市場は安倍政権打倒を望まず、「森友学園」問題の行方を見守る格好に


13日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:市場は安倍政権打倒を望まず、「森友学園」問題の行方を見守る格好に
■決算チェック:東京精の19年3月期営業利益は6%増の公算、堅調ながら想定内
■前場の注目材料:武蔵精密、独子会社とブランド統一、機械加工で融合加速


■市場は安倍政権打倒を望まず、「森友学園」問題の行方を見守る格好に

13日の日本株市場は、不安定な相場展開になりそうだ。12日の米国市場では、通商政策への先行き懸念からNYダウが反落する一方、ナスダックは7営業日続伸となり、連日で最高値を更新。シカゴ日経225先物清算値は大阪比160円安の21560円だった。シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売りが先行しようが、米ハイテク株の強い値動きとの連動性から、下値の堅さが意識されやすい。

その他、国内の政治リスクが手掛けづらさにつながりそうだ。財務省は12日、学校法人「森友学園」への国有地売却の決裁文書の書き換えを報告。世論調査で、安倍内閣を「支持する」と答えた人の割合は、前の月より6ポイント減って、45.0%との結果も伝わっている。一方で、アベノミクスが進む中で、安倍政権打倒を期待する向きは限られるだろう。さらに、政権交代を望む野党が存在しない状況ともみられ、市場は「森友学園」問題の行方を見守る格好になりそうだ。

海外勢は政治リスクを嫌うものの、投資主体売買動向では海外勢が8週連続で売り越しが続いている。先物市場ではゴールドマン・サックスの売りが注目されていた経緯もあり、政治リスクを警戒していた面もあるとすると、ここからはショートカバーの可能性も意識されてこよう。日経平均は25日レベルでの攻防となりそうである。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■東京精の19年3月期営業利益は6%増の公算、堅調ながら想定内

東京精<7729>の19年3月期営業利益は今期予想比6%増の180億円程度になりそうだと報じられている。18年3月期は17年ぶりの最高益を達成できそうで、来期はさらに収益が伸びるもよう。動画視聴やデータ保存ニーズの高まりによる半導体市場の活況が好業績の要因になっているようだ。同社は半導体切断装置で2-3割の市場占有率を持ち、16年ごろから受注が急増しているという。研磨装置などを含めた装置の受注残高は昨年12月末時点で238億円と、1年前より75%も多い。年明け後の受注も好調で、16年に45億円をかけて建設した八王子工場の新棟は高い稼働率を維持しているもよう。半導体装置の販売先は北米やアジアが多いが、高シェアを背景に主に円建てで販売しているので、円高・ドル安になっても収益への影響は小さいという。また、計測器はアジアや中国向けに伸びるようだ。なお、18年3月期営業利益は前期比24%増の170億円と、01年3月期の最高益記録を塗り替える見通し。市場コンセンサスでは18年3月期営業利益が170億円程度、19年3月期については190億円程度と見込まれており、今回の報道内容は堅調ながらおおむね想定内と言えるだろう。


■前場の注目材料

・トランプ氏、保護主義貿易の姿勢を緩和
・ナスダックは上昇(7588.32、+27.51)
・SOX指数は上昇(1445.90、+14.74)
・日銀、大規模な金融緩和を維持
・日経平均は上昇(21824.03、+354.83)
・トヨタ自<7203>タクシー需要、AI予測、来年度商用化目指す、KDDI<9433>など4社
・三菱電<6503>放電加工機販売1割増、来年度、新設備で生産性向上

・武蔵精密<7220>、独子会社とブランド統一、機械加工で融合加速
・トモニHD<8600>、徳島・大正銀、19年に合併 香川銀合併も視野


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・10:00  営業毎旬報告(3月10日現在、日本銀行)

<海外>
・特になし



<HT>

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