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アク抜けからのリバウンドを意識【クロージング】


8日の日経平均は反発。115.35円高の21368.07円(出来高概算12億2000万株)で取引を終えた。7日の米国市場はトランプ政権の先行き不透明感から売りが先行したが、ロス商務長官が北米自由貿易協定(NAFTA)の見直し次第で、カナダ、メキシコへの関税措置を適用除外とする可能性に言及し、NYダウは下げ幅をやや縮小した。ナスダックはハイテク株堅調で4営業日続伸、シカゴ先物は大阪比で240円高の21440円だった。この流れを受けて、前日の米国市場の大幅下落を警戒した反動から買いが先行した。ただし、トランプ米大統領は8日にも関税計画の詳細を発表する可能性があると伝えられており、今晩の米国市場の動向を見極めたいとする模様眺めムードのほか、先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控え、21400円を挟んだ狭いレンジ取引が続いた。

東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1000を超えており、全体の過半数を占めている。セクターではパルプ紙、その他製品、医薬品、電気機器、倉庫運輸、不動産、金属製品、精密機器がしっかり。半面、海運、石油石炭、その他金融、化学が小安い。指数インパクトの大きいところでは、東エレク<8035>、エーザイ<4523>、ファナック<6954>、ソフトバンクG<9984>、京セラ<6971>が日経平均をけん引。

明日はこう着感の強い相場展開が続きそうだが、トランプ米大統領は関税計画の詳細を発表する可能性があるなか、いったんはアク抜けが意識されやすい。また、メジャーSQを通過することも需給面で手掛けやすくする可能性がありそうだ。米雇用統計を見極めたいとするムードがありそうだが、前哨戦であるADP雇用報告が上振れしたこともあり、利上げペース加速といったコンセンサスは織り込み済みだろう。VIX指数も落ちついた値動きで推移していることもあり、上値は重いものの、リバウンドは意識しておきたいところである。(村瀬智一)



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