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ベネズエラで石油を裏付けとした仮想通貨誕生か?【フィスコ・ビットコインニュース】


ベネズエラのマドゥロ大統領が12日、米州ボリバル同盟(ALBA)の加盟10カ国に対して、原油を裏付けとする仮想通貨「ペトロ」の発行に協力するよう求めたと現地メディアが報じた。

マドゥロ大統領は2017年12月初旬にペトロの発行を表明、1月6日には1ペトロにつき1バレルの原油を裏付けとして100万ペトロの発行を命じた。1月1日~5日の平均原油価格は1バレル=約59ドルで、発行額は約59億ドルに相当する。大統領は500万バレルの原油を準備し、6週間後にオークション形式で売出しが始まる予定となっていた。

しかし、ベネズエラ議会は9日、ペトロが違法通貨であると宣言した。ベネズエラ議会は2016年にマドゥロ大統領率いる社会主義党が過半数を失って以来、マドゥロ大統領と対立する立場をとっている。ある議員はペトロについて、「金融制裁の回避や、憲法違反、違法取引の正当化にしか役に立たない」と述べている。

ハイパーインフレに加え、EU・米国からの制裁に直面しているベネズエラでは、政府が発行するボリバルの代わりにビットコインが大量に使用されている。こうしたベネズエラの状況を、主権国家初の「ビットコイン化(Bitcoinizations)」だと見る人もいる。

原油取引に仮想通貨を利用するという発想は、米国とサウジアラビアの緊張が高まり、原油市場が不安定となった2016年に始まったとされている。ペトロが実際に発行されるかは定かではないが、将来的には様々なものを裏付けとする仮想通貨が発行されるかもしれない。



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