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後場に注目すべき3つのポイント~売り仕掛け警戒のなか、任天堂やソニー等に資金シフト


12日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・売り仕掛け警戒のなか、任天堂やソニー等に資金シフト
・ドル・円は114円79銭、ドル・円は軟調、日本株安受け安値圏で推移
・リクルート、ヤフーなど18社の目標株価変更




■売り仕掛け警戒のなか、任天堂やソニー等に資金シフト

日経平均は下落。171.91円安の19192.76円(出来高概算9億3000万株)で前場の取引を終えた。日経平均は売り先行で始まると、その後一時19095.39円と19100円を下回る場面をみせた。注目されたトランプ次期米大統領による記者会見では、「日本などとの貿易で米国は多額の損失を被っている」などと述べ、米利益最優先を強調。また、薬価高騰を理由に製薬業界に適切な入札方式を導入する意向を発表したほか、防衛予算のコスト削減に言及した。円相場は1ドル114円台に突入する場面もみられており、嫌気売りにつながっている。

セクターでは医薬品が下落率トップ。倉庫運輸、小売、ゴム製品、鉄鋼、建設、精密機器、繊維、銀行、保険の下げが目立つ。

一方で、原油相場の上昇を受けて石油石炭が上昇率トップ。水産農林、証券、機械が小じっかり。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1500を超えており、全体の7割を占めている。指数インパクトの大きいところでは、ユニファミマ<8028>、アステラス薬<4503>、ファーストリテ<9983>、コナミHD<9766>、塩野義薬<4507>が軟調。半面、東エレク<8035>、ダイキン<6367>、NTTデータ<9613>、コマツ<6301>が堅調だった。

トランプ次期大統領の会見は想定内といったところであったが、円相場が1ドル114円台と円高に振れて推移していること、医薬品株の下落が重しとなっている。これにより日経平均はあっさり25日線レベルを捉えてきており、踏ん張りどころであろう。価格帯別出来高をみると、比較的商いの薄いところであり、一気に25日線まで下げてきた点についてはそれ程驚きはなさそうである。ただ、午後は日銀のETF買い入れへの思惑が強まりやすいなか、上値の重さが強く意識されてくるようだと、短期筋の売り仕掛け的な商いに注意する必要があるだろう。

その中で、底堅い値動きをみせている任天堂<7974>、ソフトバンクG<9984>、日本カーボン<5302>、ソニー<6758>、コマツ<6301
>辺りに資金が向かいやすそうである。


(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■ドル・円は114円79銭、ドル・円は軟調、日本株安受け安値圏で推移


ドル・円は、前日行われたトランプ米次期大統領の記者会見で景気対策などへの言及がなかったことによる失望で、NY市場から売り基調が続いている。東京市場では日経平均株価の下落を手がかりに、115円半ばから114円後半まで値を下げた。

ランチタイムの日経平均先物は軟調地合い継続で、目先も株安が予想される。ドルは114円台で押し目買い意欲が強いとみられているが、株安を背景になお下方圧力がかかりそうだ。前日NY安値の114円26銭を目先の下値メドとしたい。


ここまでのドル・円の取引レンジは114円62銭から115円51銭、ユーロ・円は121円59銭から122円24銭、ユーロ・ドルは1.0572ドルから1.0610ドルで推移した。

【経済指標】
・11月経常収支:1兆4155億円(予想:1兆4600億円、10月:+1兆7199億円)


12時20分時点のドル・円は114円79銭、ユーロ・円は121円63銭、ポンド・円は140円01銭、豪ドル・円は85円65銭で推移している。

(為替・債券アナリスト 吉池威)



■後場のチェック銘柄、リクルート、ヤフーなど18社の目標株価変更


・リクルート<6098>、ヤフー<4689>など18社の目標株価変更

・ANAP<3189>、アスカネット<2438>、など5社がストップ高

※一時ストップ高(気配値)を含みます

トランプ次期大統領「オバマケアを撤回」


☆後場の注目スケジュール☆


<国内>
・14:00 12月景気ウォッチャー調査


<海外>
・特になし






<SK>

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