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NYの視点:米CPI、9月FOMCでの利下げ論拠強めるも大幅利下げ観測は後退


*07:39JST NYの視点:米CPI、9月FOMCでの利下げ論拠強めるも大幅利下げ観測は後退 米7月消費者物価指数(CPI)は前月比+0.2%と、6月-0.1%から予想通りプラスに転じ4月来で最大の伸びとなった。前年比では+2.9%と、予想外に6月+3.0%から伸びが鈍化し、21年3月来で最低の伸びを記録した。また、連邦準備制度理事会(FRB)が注視しているエネルギーと食品を除いたコア指数は前月比+0.2%。6月+0.1%から伸びが拡大した。前年比では+3.2%と、予想通り6月+3.3%から鈍化し、21年3月来の低い伸びとなった。4カ月連続の鈍化で、利下げの論拠が一段と強まった。

同時に、賃貸、食品、自動車保険などに根強いインフレの兆候が見られた。FRBがインフレ指標として最も注目しているコアPCEデフレーターは7月に前年比で6月の+2.6%から+2.7%へ加速する見通しとなった。CPIやPPIに賃貸のディスインフレが反映するには時間を要することも一因となる。

■CPI主な項目別
●悪化
食品:+0.2%
自動車保険:+1.2%
賃貸:+0.4%
運輸:+0.4%

●改善
燃料:0
中古車: -2.3%
新車:-0.2%
医療費:-0.3
衣料:-0.4%
航空運賃:-1.6%

WSJ紙のFedウォッチャーは9月FOMCでの利下げはほぼ確実と見られるとしたが、50BPの利下げを正当化するには、かなり悪い雇用関連指標が必要となると指摘。インフレの鈍化進展が続くことを想定すると、あと3回の利下げが現状で平均予想となっている。7月雇用統計を受けて、一時9月FOMCでの50BPが織り込まれたが、CPIを受けて大幅利下げ観測は後退しつつある。9月FOMCではFRBスタッフの見通し、ドットプロットも発表されるため利下げ軌道を判断するうえで注目材料となる。


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