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NYの視点:9月FOMCで大幅利下げ観測も浮上、市場は年内の利下げをさらに確信


*08:03JST NYの視点:9月FOMCで大幅利下げ観測も浮上、市場は年内の利下げをさらに確信 連邦準備制度理事会(FRB)は連邦公開市場委員会(FOMC)で市場の予想通り政策金利据え置きを決定した。8会合連続となる。声明文では6月から労働市場の下方修正、インフレでの改善が続いていることが指摘された。ただ、利下げにはインフレが目標に近づいているさらなる確信が必要と繰り返した。

労働市場は、「引き続き強い」から「緩和した」と下方修正された。失業率の判断も「依然低い」に「上昇したが」あらたに加えられた。インフレでは引き続き委員会の目標である2%にいくらかさらに進展したとの判断。

■声明比較
労働市場:伸びは緩和した(6月会合:引き続き強い)
失業率:上昇したが依然低い(依然低い)

パウエル議長は、FOMC後の会見で、「本日の会合で行動する論拠も議論された」とし、「もし、段階的な労働市場の減速が見られたら、行動の準備がある」と述べた。先制的な利下げに関しての質問で、「行動が過剰に早くなる可能性と、過剰に遅くなる可能性のバランスをとる必要がある」と説明し、本日の利下げ決定にいたらなかった理由として挙げた。

リスクバランスにおいて、「FRBはもはや100%インフレに焦点をあてる必要ない」「最大雇用の責務における下方リスクが現実的になった」との発言を受けて、市場はさらに利下げを確信。「ディスインフレは広範にわたり、昨年より良い」「委員会は利下げに近づいている感触」とし、9月を含め将来の会合での政策を決定しないとしたものの、9月会合で、利下げを検討する可能性に言及した。もし、経済の展開が強ければ必要な限り政策を維持するが、もし、段階的な労働市場の減速が見られたら、行動の準備あるとした。

議長はまた、「1つの利下げは金融政策の正常化」としたことから、FRBには多くの利下げ余地があるとの見方も強まった。パウエル議長は現在のところ、検討していないとしたが、9月での50BPの利下げ観測も浮上した。

短期金融市場で9月の利下げを100%織り込んだ。11月は75%、12月は74%の確率となっている。


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