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NYの視点:米12月の利下げ確率上昇


連邦準備制度理事会(FRB)は連邦公開市場委員会(FOMC)で市場の予想通り政策金利フェデラルファンドFF金利の誘導目標を0.25%ポイント引き上げ、4.50-4.75%に決定した。声明では、「インフレはいくらか緩和も依然高い」とし、「利上げ継続が適切」と、追加利上げを示唆した。しかし、「インフレはいくらか緩和」の文言はハト派ととらえられている。また、「将来の利上げペースを決定するにあたり」から「将来の利上げの余地を巡り」に文言を変更していることも利上げ停止に近づいたとの見方に繋がった。

パウエル議長は、勝利宣言をするのは時期尚早で、引き締め域にはまだ十分ではなく、引き締め域に到達するためにはまだやるべきことはあるとし、あと数回の利上げを示唆した。また、雇用コスト指数や平均賃金の伸びは最高水準から鈍化基調にあるが、依然高い水準だと言及。しかし、今までのように高インフレを制御するためにFF金利誘導目標を5%を上回る水準まで引き上げる必要があるとの断固とした公約はなく、逆に「強い労働市場を伴う満足のいくディスインフレの過程だ」と、インフレ進展を初めて歓迎する言及をした。

また、「引き締め過ぎは望んでいない」としたほか、パウエル議長はピーク金利で5%に満たない選択地も残した。「ディスインフレの過程が特に「物」において、始まった」とし、「まだ、住宅を除いたコアサービスにディスインフレの兆候は見られない」としたが、今まで、ディスインフレに関する言及は今までなかった。

短期金融市場では5月にピーク金利に達したのち、12月には50ベーシスポイントの利下げに転じることを織り込んだ。

FOMC(1/31-2/1)
●ハト派
声明「インフレはいくらか緩和」
「将来の利上げペースを決定するにあたり」から「将来の利上げの余地を巡り」に変更
パウエル議長会見
「ピーク金利が5%に達する必要性を強調せず」
「実質金利はプラス圏を回復」
「ディスインフレの過程が特に「物」において、始まった」
「引き締め過ぎは望んでいない」
「強い労働市場を伴う満足のいくディスインフレの過程」

■タカ派色
「雇用コスト指数や平均賃金は最高水準から低下も依然高い」
「勝利宣言は時期尚早としながらも、進展の歓迎している姿勢を表明」
「我々にはまだやるべきことがある」
「労働市場は非常にひっ迫」
「景気鈍化も労働市場はひっ迫」
「当面、引き締め域を維持する必要」
「我々は依然、十分な金融引き締め域に達していない」
「適切な引き締めスタンスへは、あと、数回、2,3回の利上げを協議」
「もし、経済が想定通りに展開した場合、23年の利下げ予想しない」


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