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NYの視点:9月FOMCの大幅な利上げはデータ次第、ガイダンス明確化せず


米連邦準備制度理事会(FRB)は米連邦公開市場委員会(FOMC)で6月会合に続き2会合連続で75ベーシスポイント(bp)の追加利上げに踏み切った。消費や生産は減速も雇用の伸びが力強いことを理由に挙げた。6月声明からの内容の修正は少ない。

1)景気判断を引き下げ

最近の消費や生産の指標は弱まっている。それにもかかわらず雇用は力強い。(6月声明:全般的に経済活動は第1四半期に減速後、加速している)

パウエル議長は会合後の会見でインフレが目標水準を大幅に上回っているほか、労働市場も減速しているもののひっ迫状態であるため、追加利上げの必要性を示唆した。ただ、0.75%という異例な大幅な利上げに関しては、「データ次第」にとどめた。明確なガイダンスを出さず、会合ごとに政策を決定していく、という方針に変えた。ただ、年内に金融政策であるFF金利誘導目標を中立水準である3%‐3.5%まで引き上げたいとの見方は、現状でも変わりはないようだ。また、市場は年内で利上げ打ち止めを予想しているが、議長は来年も引き続き利上げを予想しており、利上げ継続となればドルを支援することになる。

議長は経済がおそらく大丈夫だと見ている。その理由として、求人が十分で、消費者の現金保有率が高いことを挙げた。また、1−3月期に続き4−6月期もマイナス成長で2四半期連続のマイナス成長でテクニカルリセッション入り懸念が市場では強まるなか、パウエル議長は現状で、労働市場が強いため、景気後退に陥っていないとの見解。9月会合まで8週ある。9月の金融政策は、その間に発表される経済指標やインフレ指標の動向が非常に重要になってくる。


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