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NYの視点:過去最悪のオイルショックを警戒


ゴールドマンサックスは7日に発表した顧客レポートの中で、2022年、2023年の原油価格予想を引き上げた。同時に、ウクライナ戦争を受け、世界経済は過去最悪のエネルギーショックに直面することになるだろうと警告。同社のアナリストは22年の価格予想を従来の98ドルから135ドルへ、23年を105ドルから115ドルへそれぞれ引き上げた。

7日付レポートによると、すでに3月のロシア産の原油は半分以上が売れ残りとなっており、このペースが続けば1日で300万バレルのロシア産原油の供給減になり、月ベースでの供給削減規模は、第2次世界大戦以降で5番目に大きなものとなると指摘している。

ウクライナ戦争激化で、欧米各国は対ロ制裁の一環として8日、ロシア産エネルギーの輸入制限を発表。米国は禁輸を発表、英国は年末までに輸入をゼロにする方針を発表した。欧州は依存度が高いため、今後、依存度を減らすことで合意した。このため、ゴールドマンが警告したよりも状況が悪化する可能性もある。

ロシアは世界で2番目に大きな石油輸出国で、1日に700万バレルの原油、関連製品を輸出している。当面の間、ロシアの供給がなくなった場合、世界的な石油戦略備蓄の放出や、石油輸出国機構(OPEC)やイランなどの協力で不足分を補うことになる。また、必然的に、高額で消費も減ることで均衡をとることになる。

燃料価格の大幅上昇は消費動向にも大きな影響を与える。特に米国経済は7割を消費が占めるため、インフレ高進と同時にリセッションに陥るスタグフレーションへの懸念が一層強まりつつある。




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