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NYの視点:市場、年内のテーパー織り込み始める


米商務省が発表した7月耐久財受注速報値は前月比-0.1%となった。伸びは6月+0.8%から4カ月ぶりのマイナスに再び落ち込んだ。航空機受注の伸びが大幅に減速。企業の設備投資の先行指標となる航空機を除く非国防資本財(コア資本財)の受注の伸びは横ばいと、6月の+1.0%から予想以上に減速した。しかし、国内総生産(GDP)の算出に用いられるコア資本財の出荷速報値は前月比+1.0%と、伸びは6月+0.6%から予想以上に拡大し、7−9月期の成長を後押し。2020年以降続いていた受注の伸びは減速しつつあるものの、堅調な基調は第3四半期まで継続する見込みとなった。

新型コロナウイルスワクチンの正式承認で、デルタ株による景気への影響が限定的となる可能性がでてきたため、回復が軌道から脱線する可能性は薄れつつある。回復を織り込み、バンク・オブ・アメリカは連邦準備制度理事会(FRB)の金融緩和縮小開始時期を当初の2022年1月から本年11月に前倒しした。ただ、労働市場は完全雇用には程遠く、利上げに関してはまだ先になるとの見方が根強い。ジャクソンホールでのパウエル議長による、緩和縮小計画の発表の思惑は後退しつつあるが、演説でテーパリングが金融引き締めを意味するものではないことを再確認する可能性もある。



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