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NYの視点:FOMCハト派姿勢を若干後退も慎重姿勢維持


米連邦準備制度理事会(FRB)は27日から28日にかけ米連邦公開市場委員会(FOMC)を実施した。主要政策金利となるFF金利誘導目標を0.00-0.25%に据え置き、米国債の保有を少なくとも月800億ドル、住宅ローン担保証券(MBS)を少なくとも月400億ドルそれぞれ増やす量的金融緩和策を維持した。

声明ではインフレが一過性要因が影響し上昇していると繰り返したが、経済や雇用活動が引き続き強まり、目標達成に向けて一段と前進したと判断を引き上げ。前回声明の「ワクチン接種の進展で国内のウイルス感染ペースが減少」との文言が削られ、パンデミックの状況も改善したと判断されている。パンデミックの影響による損害をもっとも受けたセクターに関しても、「改善。完全には回復していない」と、前回の「依然弱いが改善した」からいくらか上方修正された。

緩和縮小を巡り時期や構成に関しての協議を開始したが、決定、公約にはいたっていない。

一部では依然、議長が8月の末に開催されるジャクソンホールのFRB年次会合で、緩和縮小の道筋をさらに明らかにするとの思惑も根強い。議長は会見で、演説をすることを明らかにしたが、内容に関しては言及しなかった。

一方で、緩和縮小の道筋が見えるのは、政府のパンデミック緊急救済策の一環の失業者支援策が失効する9月以降に労働市場の状況が明確化したのちになるとの思惑も強まりつつある。市場は緩和縮小の時期を先送りしつつあり、11月に緩和縮小が発表され、来年1月から実施となるとの見通しとなっている。

■声明
*ワクチン接種や政策を受けて、引き続き経済、雇用活動が引き続き強まった。(前回声明:ワクチン接種の進展で国内のウイルス感染ペースが減少し、強い政策で経済活動や雇用が引き続き強まった)

*パンデミックの影響による損害をもっとも受けたセクターは改善。完全には回復していない。(前回:依然弱いが改善した)
*最大雇用や物価安定の目標達成に向けて一段と改善。今後数会合で見直しを続ける

■パウエル議長会見

*新型コロナ・デルタ株流行
「影響は少なくなりつつある」
「デルタ株が、失業者が労働市場へ復帰する圧力となっている可能性もあり、経済に影響も。監視継続」「

*テーパリング
「時期や構成に関して協議」
「テーパリングの時期に関しての決定はしていない」
「米国債より早くMBS購入縮小することは一部で支持。協議継続へ」

*ジャクソンホール
「ジャクソンホールで、何を言うか予言しない」



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