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NYの視点:米3月地区連銀製造業指数、ISMやGDPの大幅な伸びを示唆


米3月フィラデルフィア連銀製造業景況指数は51.8と、2月23.1から予想以上に上昇し1973年来で最高となった。仕入れ価格は75.9と、1980年3月来の高水準に達した。調査によると、59%の企業が活動が拡大したと回答。弱まったとの回答は7%にとどまった。

●米3月フィラデルフィア連銀製造業景況指数
現況指数:51.8(2月23.1、6カ月平均26.0)
仕入れ価格:75.9(54.4、43.3)
販売価格:31.8(16.7、23.2)
新規受注:50.9(23.4、27.5)
雇用者数:30.1(25.3、19.3)
週平均就業時間:39.7(30.6、24.4)

6カ月先
景況指数:61.6(39.5、50.4)
仕入れ価格:67.7(53.6、49.3)
販売価格:50.6(37.8、38.4)
新規受注:51.2(36.6、47.4)

3月NY連銀製造業景気指数も17.4と、2月12.1から予想以上に上昇し2018年11月来で最高となった。特に価格の上昇が全体指数を押し上げた。仕入れ価格は64.4と2月57.8から6.6ポイント上昇。販売価格も24.4と、2月から0.8ポイント上昇しそれぞれ、2011年5月来で最高を記録した。

地区連銀製造業景気指数の上昇を受けて、全米の製造業活動を示すISM製造業指数も1983年来で最高に達する可能性が示唆された。この年のGDPは7.9%。2021年も米連邦準備制度理事会(FRB)の見通しで6.5%成長と、1984年来で最大の伸びを予想している。ゴールドマンサックスは8%成長を予想。

1980年代はインフレの高騰がもとで、景気後退入りしている。市場は30年ぶりのインフレを懸念。一方、パウエル議長は大規模経済対策やワクチンという一時的な要因により見通しを押し上げたが、労働市場は依然スラックが多く、最大雇用には程遠く、金融緩和の縮小に言及する時期ではないと、慎重姿勢を保った。長期金利の上昇も現在のところ懸念を表明していない。

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