多国間共同監視の役割−東シナ海における国際的警戒監視活動【フィスコ世界経済・金融シナリオ分析会議】
北朝鮮は、核実験の強行や度重なる弾道ミサイル発射に対して、国連安保理事会から厳しい経済制裁を科されている。それにも関わらず、安保理決議で禁止されている「瀬取り」と言われる、洋上における違法取引を頻繁に行い、制裁の実効性に疑問が生じる事態となっていた。これに対応するために、米国を中心として、2017年以降東シナ海における北朝鮮の瀬取りを監視する国際的な枠組みが構築されている。米海軍横須賀基地に調整所が設置され、通信周波数や海域の割り当てが行われており、日米に加え、断続的にイギリス、カナダ、オーストラリア及びフランスが艦艇を、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド及びフランスが、沖縄の嘉手納基地に航空機を派遣している。
これらの艦艇及び航空機が日本の米軍基地を使用する法的根拠は、朝鮮戦争までさかのぼる。朝鮮戦争時に日本と朝鮮国連軍の11か国(オーストラリア、カナダ、フランス、イタリア、ニュージーランド、フィリピン、南アフリカ、タイ、トルコ、イギリス及びアメリカ)は地位協定を締結した。同協定の規定に基づき協定締結国は、一部の在日米軍施設を使用することが認められている。現在、東シナ海の警戒監視活動に参加している国は、全て地位協定締結国であり、嘉手納空港や横須賀海軍基地の使用は同協定に基づくものである。通常、外国艦艇等が日本の港や飛行場を使用する場合は、外交ルートで許可を得る必要がある。一方、同協定締結国は、米軍との調整は必要ではあるものの、日本には通報するだけで基地の使用が可能である。
防衛省は、自衛隊が確認した北朝鮮船舶と推定される「瀬取り」を公表している。その数は、2017年には9回にも上ったが、2018年には3回、2019年には3回、そして2020年には1回の合計16回であり、年々減少している。発見した場所は、上海東方約250km周辺と上海南方約400km周辺とが半々である。いずれも東シナ海日中中間線に対して中国寄りの海域である。公海ではあるが、いわゆる中国が主張する管轄海域であるため、当然、その取り締まりは中国が当たるべき海域と言えよう。
昨年8月に国連安保理北朝鮮制裁専門家会議が公表した資料によれば、2020年1月1日から5月31日の5か月間で、北朝鮮は、年間輸入量として規制されている50万バレルを超える、60~160万バレルの石油を不法に輸入したとされている。この内、どの程度が「瀬とり」によるものかは不明であるが、この間、防衛省が公表した瀬取りは1回とあまりにも少ない。発見しづらい、より中国に近い海域において実施しているのではないかと考えられる。防衛省が公表した「瀬取り」のほとんどのケースは、国籍不明タンカーと北朝鮮籍タンカーとの間でのものである。多国間共同監視活動の目を逃れるために、中国領海付近の海域で「瀬取り」が行われている可能性が高い。中国の法執行機関が、領海付近の海域で国籍不明のタンカーの航行や、さらには北朝鮮タンカーとの間で「瀬取り」が行われていることに気が付いていないとは考えづらい。中国政府が「黙認」という形で関与しているのではないかとみられる。仮に中国が関与しているのであれば、国際的取り組みのみで、「瀬取り」を取り締まることは困難である。
しかしながら、この国際的枠組みには、北朝鮮の「瀬取り」に加えて、別の役割が期待されている。それは、東シナ海における、中国の活動を見張るという役割である。中国は、米国、日本、イギリス等の国々の艦艇が南シナ海において、航行の自由作戦や各種共同訓練を行うことを、域外国による干渉と批判している。東シナ海についても、イギリス、カナダ、ニュージーランドは域外国であるが、朝鮮国連軍として対北朝鮮対策として行動することを、中国が表立って批判することはできない。中国は東シナ海に防空識別圏を設定しており、より高圧的な行動をとる可能性があるが、日本や韓国だけではなく、多国間協力の枠組で多くの国が東シナ海に艦艇、航空機を展開させることは、中国の独善的な行動を抑える効果が期待できる。尖閣諸島や海底資源開発で中国と対立する日本にとって、重要な活動といえるであろう。
米韓同盟は、北朝鮮からの脅威に対抗することが主たる目的である。しかしながら、東シナ海における北朝鮮制裁の実効性を確保する活動が、米韓同盟を中核とする朝鮮国連軍の活動として実施されているということは、米韓同盟の異なる側面と言える。文在寅政権が南北融和を優先するとともに、中国への傾斜を高めていることに対し、米国内で米韓同盟不要論が出てくる可能性は否定できない。さらには、文政権は、現在休戦中の位置づけである朝鮮戦争に終戦宣言を出すことにも熱心である。朝鮮戦争の終結が宣言されれば、朝鮮国連軍は存在価値を失う。朝鮮国連軍地位協定も廃止される可能性が高いであろう。その場合、現在東シナ海で行っている国際的な監視活動は、法的根拠を失う。米韓同盟を中核とする朝鮮国連軍は北東アジアの安全保障に大きな役割を果たしている。同枠組みが廃止された場合、同様の枠組みを構築するには、中国の強い反発が予想されるため困難であろう。昨今の最悪とも言われる日韓関係から、日本ができる事は必ずしも多くはない。しかしながら、東シナ海における国際的な警戒監視活動が日本の安全保障に大きく貢献している現状は事実として重く受け止めておく必要がある。
東シナ海に展開している各国の艦艇及び航空機が見張っているものは、北朝鮮の「瀬取り」だけではない。
サンタフェ総研上席研究員 末次 富美雄
防衛大学校卒業後、海上自衛官として勤務。護衛艦乗り組み、護衛艦艦長、シンガポール防衛駐在官、護衛隊司令を歴任、海上自衛隊主要情報部隊勤務を経て、2011年、海上自衛隊情報業務群(現艦隊情報群)司令で退官。退官後情報システムのソフトウェア開発を業務とする会社において技術アドバイザーとして勤務。2021年から現職。
写真:新華社/アフロ
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