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NYの視点:欧州経済2番底入りリスク、ラガルドECB総裁は12月の追加緩和示唆か


欧州では新型コロナウイルスの流行が再燃し、新たな成長リスクとして警戒されている。フランスでは新型コロナウイルス死者数がパンデミックとなった4月来で最高に達するなど、最悪の状況に陥っている。域内最大の経済であるドイツ政府は11月2日から30日まで、バー、レストラン、映画館、ジムを休業とし、集会、店舗やホテルの営業を制限するなどの部分的な封鎖を発表。さらに、休業を強いられるビジネス対象の100億ユーロの支援策を発表した。フランス政府も10月30日から12月1日までの全国的な閉鎖を発表した。欧州経済はようやく第3四半期国内総生産(GDP)でリセッションを脱したばかりと見られるが、再びリセッション入りする2番底リスクに直面する可能性がある。

欧州中央銀行(ECB)はフランクフルトで29日に定例理事会を開催する。この会合では金融政策を据置くと見通し。しかし、回復に向けて見通しリスクが再び上昇。最近のインフレ指標も予想を下回った。ユーロ圏のサービス業PMIは9月、10月と再び活動の縮小を示す50を割り込んでいる。加えて、新型コロナウイルスの第2波により2番底リスクが上昇したため、ECBは今回の会合で12月会合で追加緩和を導入することを明確に示唆する可能性が強いと見られている。

ECBが3月に導入したパンデミック緊急資産購入プログラム(PEPP)の規模拡大または期間の延長、低インフレへの対応で資産購入プログラム(APP)を拡大するパッケージが予想されている。さらに、米連邦準備制度理事会(FRB)のようにインフレ目標を修正し、将来、一段と高いインフレを容認する方針に修正する可能性もある。いずれにしても追加緩和観測が引き続き売り圧力となりユーロの上値を抑制しそうだ。

予想されるECBの追加緩和
1)パンデミック緊急資産購入プログラム(PEPP)の拡大
2)資産購入プログラム(APP)拡大
3)インフレ平均目標導入







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