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NYの視点:米新規失業保険申請者数減少も労働市場の回復停滞懸念は払しょくできず


米労働省が発表した17日までの週次新規失業保険申請件数は前週比5.5万件減の78.7万件と、前回84.2万件から増加予想に反して減少し経済封鎖が始まった3月中旬以降で最低となった。減少の理由としてカリフォルニア州の修正に加えて、通常の保険を消化した失業者が支援・救済・経済安全保障法(CARES 法)下のパンデミック緊急失業補償(Pandemic Emergency Unemployment Compensation)に新たに申請をし直した結果と分析されている。カリフォルニア州は失業保険申請を巡る不正対処のためシステム改善で2週間の申請を停止。その間、平均で22.5万件の申請件数を使用していたが、申請再開後、実際の件数がそれぞれ15.9万件、17.6万件と下回った。失業保険継続受給者数も837.3万人と、前回939.7万人からやはり増加予想に反して102万人減少し2週つづけて1000万人を下回った。

ただ、申請者数が依然歴史的にも異例な高水準であることは確か。加えて、申請者の減少が雇用の増加につながった保証はない。失業保険の受給が終了し、労働市場への参加を断念した失業者ややむを得ずフリーランスの仕事に就いた労働者もいると考えられる。経済は5月以降、1150万人の雇用を回復。しかし、パンデミックによる経済封鎖で失ったほぼ半分の雇用はいまだに元に戻っていない。恒久的に失れる危険が懸念される。

同指数は雇用統計よりも米国の労働市場の近況を正確にあらわすとエコノミストは注目している。追加経済対策が依然成立しておらず、航空会社など多くの企業が第2次従業員解雇を開始しており、米国の労働市場の回復は依然脆弱な状況だ。






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