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NYの視点:クラリダFRB副議長、長期低金利維持の可能性を再確認、過去の金融引き締め正当化が困難に


米連邦準備制度理事会(FRB)のクラリダ副議長は、先週、パウエル議長が発表した政策の新たな骨組みを再確認し、失業率が低下しただけでは利上げを正当化しないと説明した。FRBのメンバーは新たな骨組みが金融政策戦略において、2つの目標における持続的な達成が可能となる重要で力強い進化だと信じている、と主張した。

新たな骨組み下、FRBは政策金利であるFF金利誘導目標を引き上げる前、インフレで2%を上回る水準も容認する意向。最大雇用の達成支援を目指す。変更前の骨組みでは失業率が低下したら「インフレが差し迫っている」「金融安定懸念に圧力がかかっている」との判断のもと、先手を打った利上げを行っていた。ただ、雇用が増え、インフレの上昇に繋がるとしていた過去のモデルが間違っていた可能性があるとの見解を示した。このことは、トランプ大統領が度々非難していたとおり、FRBによる2015年から2019年にかけた金融引き締めを正当化するのが困難となり、経済の著しいコストとなった可能性を示す。

インフレは前回の景気後退時以降、ほとんど2%を下回ったままで、米国の日本化、欧州化が懸念され、FRBの信用問題にもつながっていたことも、今回の骨組みの修正につながったと見られる。

同時に、追加緩和を巡り、マイナス金利が米国にとり魅力のある選択肢とは考えていないと繰り返したほか、イールドカーブコントロールに関しても、導入や伝達を複雑化させ、その有益性は「緩やか」との見解にとどまった。ただ、状況が著しく変化した場合は選択肢のひとつになるが現状では選択肢にはないと加えている。





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