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NYの視点:FRBのストレステスト、パンデミックで異例な慎重さ


米連邦準備制度理事会(FRB)はストレステストの結果を受けて、米銀に新たな規制を設けた。第3四半期(7−9月期)まで大手銀による銀行の自社株買いを禁止、配当も最新決算をベースとし第2四半期の水準を上限に制限される。ほとんどの銀行はU字型、W字型回復でも資本は十分だと考えられるものの、いくつかの銀行は最悪のシナリオ下で、資本水準が最小に近づく可能性が明らかになったため。

最悪のシナリオ:
失業率が高止まり、経済が数四半期回復しない場合、34の大手銀は最大で7000億ドル規模の貸倒損失を被る。自己資本比率は2019年末の水準12%から7%−9.5%まで低下する可能性。

シナリオでは3つのリセッション、回復ケースとして、V字型、U字型、W字型のケースでそれぞれ検証された。実際の経済がパンデミックにより、前回のテストで使用したような典型的な深刻なケースに比べても現状がすでにより深刻化しているため、この3つのシナリオが鍵となる。

パンデミックの影響で先行きにかなりの不透明感がある中、FRBはストレステスト実施以来初めて、大手行に対し年後半に資本計画をFRBに再提出するよう要請した。

FRBのクオールズ副議長は声明の中で、「銀行は資本や流動性リスクを慎重に管理すると予想するが、実質経済の支援において、経済回復の軌道にかなりの不透明性がある。その結果、委員会は銀行の状況を一段と綿密に判断し、大手銀に今後数カ月のうちに資本を保護する堅実な措置を導入することを要求する」とした。異例なウイルスパンデミックで、銀行の将来を予想するのは困難で注意が必要。規制当局は、前回の危機時のような、支払いを続け、結果的に資本増強が必要になった間違いを回避する意向だ。大手銀はすでに3月には自主的に自社株買いを停止している。

今回のパンデミックでは金融危機時に比べて金融機関の体質が強化されていたことが助けとなった。ただ、今後、ウイルス第2波や企業破綻の増加、第2弾の企業の雇用削減などが起った場合、現在強い銀行の基盤が崩れ金融危機に陥ることはFRBが最も回避したい状況となるため、細心の注意を払っているようだ。





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