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米国雇用統計:11月の振り返りと12月のポイント「中東情勢は労働市場へ影響するか?」 住信SBIネット銀行(三井智映子)


こんにちは。フィスコマーケットレポーター三井智映子の「住信SBIネット銀行の気になるレポート」です。1月10日発表の米雇用統計に向けてレポートをご紹介します。その前に前回の11月雇用統計を振り返ってみましょう。

まず非農業部門雇用者数については26.6万人増と力強い結果となりました。また、10月が速報値比+2.8万人となる15.6万人増、9月が同比+1.3万人となる19.3万人増へ上方修正されました。失業率は市場予想の3.6%より低水準の3.5%へ低下しました。

時間給賃金については、前月比では市場予想+0.3%を下回る+0.2%、前年比では市場予想3.0%を上回る+3.1%と結果はまちまちとなりました。ただ、10月の時間給賃金(前年比)が+3.0%から+3.2%に上方修正されており、やや低インフレへの懸念はあるものの、米経済の堅調さを示す結果となったといえそうです。

12月の雇用統計は非農業部門就業者数16.2万人増、失業率3.6%、時間給賃金は前月比+0.3%、前年比+3.1%が予想されていますが、いったいどのような内容になるのでしょうか。

レポートでは、『中東情勢を巡る地政学的リスクを背景に先週末1月3日に63ドル台まで上昇した原油価格は週明け6日の時間外取引で64ドル台へ上昇』しましたが、『12月雇用統計では影響はないと思われる』と伝えています。

もし、原油価格の上昇が続いたとすれば、『個人消費の抑制を真っ先に受けやすいレジャー産業などサービス産業への雇用にも悪影響が及ぶ可能性』や『企業のコスト増を背景に時間給賃金の抑制につながる可能性もあるかもしれません』と考察しています。

また、『地政学的リスクの高まりが一段と増すことになれば企業の設備投資意欲の抑制につながりかねず、雇用拡大にブレーキを掛けることになるか注目されます』と伝えており、『12月の雇用統計が市場予想に近い堅調な数値となった場合でも、為替市場が素直に反応するか、先行きを懸念した動きがドル/円の上昇を抑制する可能性もあるかもしれません』と解説しています。

さらに『来週1月13日にも中国の貿易交渉団がワシントンに派遣される可能性』も浮上しており、その場合は『米中通商交渉の一段の進展期待が企業の設備投資意欲の回復につながるか』『先行きへの明るい材料が堅調地合いを支援するか』が注目されそうです。

また、『雇用統計前日の9日には英議会下院でEU離脱関連法案の採決が行われる予定』であり、『EU離脱後のEUとの新たな通商条約の締結までの一年間、明確な道筋を示すことができるのか、ポンドの対ドル、対円の影響が残る中で雇用統計を迎えることになるかもしれません』と伝えています。

参考にしてみてくださいね。

上記の詳細コメントは、住信SBIネット銀行サイト内の「米国雇用統計」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。

フィスコマーケットレポーター 三井智映子




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