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NYの視点:対中貿易追加関税は不透明もUSMCAは好転


米国のトランプ大統領は15日に、対中追加関税を発動するかどうかを判断する。米中両国は交渉が順調に進んでいると強調、部分合意の成立間近との期待感も根強い。一方で、英国の週末付けフィナンシャルタイムズ紙が報じたところによると、中国政府は政府機関などに対し、今後3年間に外国製のコンピューター、ソフトウェアを撤去するよう命じたと報じている。直接的に自国のテクノロジーの推進する動きは初めて。米国のマイクロソフト、デルなどに打撃を与えると警戒されている。同時に、貿易交渉の動きとは相反する。投資家は、トランプ大統領が追加関税を発動するとの警戒感を完全には払しょくできずにいる。

一方で、米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)は署名に向けて順調に進んでいる。トランプ政権と政策において大きく対立し、大統領に対する弾劾の訴追状の作成を進める方針を示す中、民主党が過半数を占める下院のペロシ議長は、USMCAに関する採決を先延ばしにしてきた。しかし、ここにきてようやく、政府と民主党が成立に向けて本格的に進みだしたことは、米国のみならず世界経済にとってもプラス要因となる。トランプ大統領は、「USMCA、うまくいっている」「USMCAに関する交渉、24時間の間に多くの進展があった」と言及。また、米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表と、クシュナー米国大統領上級顧問が10日、USMCAに関しメキシコを訪問する。

万が一、対中貿易で、追加関税が発動された場合でも、USMCAの成功が世界経済の成長減速を若干でも防ぐことになりそうだ。

■今後の貿易や弾劾絡みの予定
10日:「USTRのライトハイザー代表、クシュナー米国大統領上級顧問が10日、USMCAに関しメキシコ訪問」
15日:トランプ米大統領は対中追加関税の判断
17日:下院はトランプ大統領に対する弾劾を採決
18日:USMCAの採決の可能性




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