緊迫下の市場開放(1)【中国問題グローバル研究所】
◇以下、中国問題グローバル研究所のホームページでも配信しているフレイザー・ハウイー氏の考察を2回にわたって配信する。
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中国と米国の関係はここ数十年で最悪の状態にあり、近い将来改善できると考える理由はほとんどない。ただ、悲観的な見方が支配的な中で、着実とは言えないにしても、ゆっくりとした進展は続いている。中国の金融市場の一部が前例のないレベルにまで開放されているのだ。現代中国で初めて株式が発行されてから40年、上海と深センの証券取引所が設立されてから30年近くが経過し、現在の中国の資本市場はかつてないほど開かれたものとなっている。皮肉屋はいつものことだと言うかもしれない。中国の金融改革と外資受入れは本当に少しずつしか進んでこなかったからだ。しかし今回の状況は違う。中国の開放の度合は、外国の投資家に中国国内および国際的な投資戦略の見直しを求めるほどのレベルに達している。開放は、広範な資本市場におけるポートフォリオ投資とともに、証券や銀行、保険セクターなど金融仲介に携わる外国企業全般にも広がっている。
国際社会の投資家コミュニティーは、不条理とも言える立場に立たされていると感じている。先月、この中国問題グローバル研究所(GRICI)のサイトで発表した論考『資本戦争—破滅兵器のボタン』 (※2)で議論したように、米議会では、中国の企業や市場への米国資本の流入に狙いを定めた実質的な措置が講じられ始めている。資本戦争の今後の展開についてこれ以上議論する必要はないが、投資家は、中国における長期的な投資戦略を立案すると同時に、中国株からの迅速かつおそらく全面的な撤退の必要性も検討する必要に迫られている。
中国が突き付けている課題に対して、米国、日本、EU、あるいはその他の国が有意義な対応をする上で重要なのは、中国の行動の何が正しく何が間違っているかについて、現実的で率直な評価が必要であるということだ。中国の金融開放は完璧とは程遠い。時には、その表面上の開放においてさえ、投資家が従わなければらない面倒な手続きに対する配慮がなされていないこともある。
中国の現在の状況を理解するには、中国当局が伝統的にどのように投資家を規制してきたかを振り返ることが重要だ。第一のアプローチは、市場の外国投資家と国内投資家を常に手の届く範囲に留めておくことであった。市場は国内向けと外国人向けに分けられた。株式市場は、国内投資家向けはA株市場、外国人投資家向けはB株市場として発展した。ふたつの異なる資金プールは、どのような意味においても実際に交じり合うことはなかった。国内市場は資金調達をするには小さ過ぎたため、中国企業は外資を求めて、香港とニューヨークでの海外上場に踏み込んだ。何年もの間、中国のいくつかの大手企業に対して、東京から(カンザス州)トピカに至るまで、あらゆる海外の投資家が自由に投資することができるというのに、肝心の中国国内にいる投資家は投資できないという状態が続いた。
中国経済の成長は、国内向けのオンショア市場と海外向けのオフショア市場の双方の繁栄と成長を確実なものにしたが、取引されていたのはそれぞれ別の企業やセクターだった。債券市場の場合はオフショア市場が存在しなかった。中国国内での国債発行が大幅に増加したのとは対照的に、国際市場向けの国債発行はほとんど行われなかった。
中国当局は2003年、国内市場への関心の高まりに対処するため、まず適格外国機関投資家(QFII)プログラムを導入した。この制度によって、中国がどのように外国投資家の参加を規制しようとしているかが明確になった。まず、適格条件の厳しさが挙げられる。規模、ステータス、事業期間の点で条件を満たすことができたのは世界有数の大手企業だけだった。また、投資可能額についても一定の制限または割当枠が設けられた。各段階で、申請と承認に長いプロセスが必要で、数カ月かかることもあった。投資割当枠の引き上げ申請では承認まで数年かかることもあった。これに不完全な税制やその執行の不備も加わり、外国企業によるレパトリエーション(利益還元)には何年も要することとなった。以上の簡単な説明は煩雑なプロセスのほんの一部に過ぎない。株式市場には少なくとも手続きが存在した。対照的に、債券市場では外国のポートフォリオ投資が完全に遮断されていた。
金融仲介機関による企業持分の完全所有や過半数所有が基本的にできないように規制されていた。外国企業の出資は、持分20%程度の合弁とならざるを得ず、その比率は増えても49%止まりで、過半数の支配は認められなかった。
金融セクターは長らく改革が必要な分野だった。中国はこれらのニーズに口先では対応してきた。資本の割当には良好な資本市場が重要であることは理解しながらも、市場への強引な干渉から手を引くことにはずっと消極的だった。ひどく時間を要したが、5年ほど前にようやくダイナミクスに変化がもたらされた。株式投資に関しては、香港取引所経由でのチャイナ・コネクトの導入により、投資に関するいかなる承認も不要になった。中国への資金の出入りの仕方が変わったのである。レパトリエーションのルールや税制が明確になり、QFIIのスキームが拡大。今年発表された新しいルールでは、市場や商品へのアクセスの点で、外国投資家にとっても国内投資家にとっても実質的に同じ条件が整った。
中国人民銀行は、銀行間債券市場を外国機関に全面開放して資金の自由な出入りを可能にし、最終的には、為替リスクを軽減するため国内での為替ヘッジツールの利用を認めると発表。これにより債券投資は勢いづいた。債券へのアクセスをさらに強化するため、香港取引所は2017年にボンド・コネクトを立ち上げた。これは同取引所のインフラを利用して中国国内市場で株式を売買するというアクセス・ルートと同様のモデルである。
JPモルガンと野村はともに、中国の国内証券会社の過半数の持分を保有している。銀行セクターでは、外国銀行の存在感が著しく薄いが、不良債権の増加や中国の大手銀行の確立された強大な立場を考えれば、それほど驚くことではないだろう。
重要性の高い機関投資家には、株式や債券市場はすでにかなりの部分が全面的にアクセス可能になっている。こうした投資家は、国内資金の調達や運用のため中国国内に投資事業体を設立することも、容易かつ短期間で可能になっている事にも気付いている。中国金融市場がすでに非常に開かれていて、これが継続し、さらに大幅に開放されていくように見える姿は、貿易戦争を巡るレトリックのエスカレートと矛盾しているように思われる。
※1:中国問題グローバル研究所 https://grici.or.jp/
※2:『資本戦争—破滅兵器のボタン』 https://grici.or.jp/607
この評論は9月26日に執筆
(「緊迫下の市場開放(2)【中国問題グローバル研究所】」へ続く)
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