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NYの視点:世界リセッション懸念広がる


世界経済が景気後退(リセッション)入りするとの脅威が広がっている。貿易問題や世界経済の鈍化で主に製造業での需要が減少。ユーロ圏で最大の経済ドイルの6月の鉱工業生産が前月比‐1.5%と、予想を下回ったことが一段の債券買いに繋がった。ドイツ連邦債の10年物利回りは7日‐0.61%と過去最低を記録。世界の主要国の10年債利回りがマイナス金利となっている。

◇10年債利回り
日本: -0.2%
フランス:-0.3%
独: -0.61%

米国:+1.66%
英国:+0.48%

弱い経済に対応するため世界の中央銀行も相次いで積極的な追加緩和策を講じている。インド準備銀行、タイ中銀、NZ準備銀行は7日に開催した金融政策決定会合で予想以上の利下げを決定。インド準備銀行は予想(25ベーシスポイントの利下げ)以上となる35ベーシスポイントの利下げを決定。今年に入り4会合連続で利下げを実施した。タイ中銀は予想外に2015年以降初めてとなる利下げを決定した。NZ準備銀行は2008年の金融危機以降で初めてとなる50ベーシスポイントの利下げを実施、政策金利を過去最低となる1%に決定した。豪州中銀は6月、7月に利下げを実施後、過去最低水準となる1%で金利を据え置くことを決定した。

米国でも利回り曲線が逆転したままで、12カ月以内に景気後退入りするとの懸念も根強い。

米国のトランプ大統領は再度、大幅な利下げに速やかに踏み切るべきと、連邦準備制度理事会(FRB)に訴えた。米金利先物市場でも9月連邦公開市場委員会(FOMC)での50ベーシスポイントの利下げを41%織り込んだ。ただ、FRB高官は依然慎重。市場は年3回の利下げを織り込み、FRBが後手に回っているとの批判も浮上する中、ハト派として知られるエバンス・シカゴ連銀総裁は6月の見通しをもとに、年2回の利下げ予想にとどめている。




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