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G20サミットに向けて米中通商交渉を巡る期待と米長期金利の動向は? 住信SBIネット銀行(三井智映子)


皆さん、こんにちは。フィスコマーケットレポーター三井智映子です。まずは、先週のマーケットを振り返ってみましょう。

先週は米利下げ期待が相場を支える展開となりました。米連邦公開市場委員会(FOMC)が発表した声明では、政策金利の判断について据え置きを暗示する「忍耐強く」との文言が削除されたことから、ハト派的姿勢であると判断されたようです。当局者の約半数が利下げを支持していることも示され、7月利下げの可能性は市場に織り込まれたといえそうです。為替市場では米ドルが全面安となり、ドル/円は一時107円05銭まで下落しています。

また、トランプ大統領が主要20カ国・地域(G20)首脳会議で米中首脳会談を開催する意向を示し、月末の米中首脳会談での協議進展が期待されています。ダウは21日に反落したものの週間では600ドル以上上昇し、S&P500指数は20日に過去最高値を更新しました。そのほか、イランと米国の地政学リスクが懸念されてか、金価格、原油価格はともに急上昇、ビットコインも大きく上昇しています。

さて、今週のマーケットはどうなるのか?チェックすべきポイントについて住信SBIネット銀行の「ウィークリーレポート」を見てまいりましょう。

今週の市場の関心は28-29日開催のG20となりますね。G20を前に米中通商交渉が25日にも再開される可能性なども報じられていますが、まずレポートでは『米中首脳会談に向けた通商問題の進展が進むとの期待が高まることになれば、これまで買われていた債券市場での巻き戻しの動きにつながる可能性』に注意を向けています。

また、『米長期金利の低下に対する一服感が確認されればポジション調整の巻き戻しに繋がり、同時にドル/円も108円台の回復を伺うことになるかもしれません』と考察するほか、『28日からのG20に向けて各国要人が来日、様々な発言が為替市場の変動要因になりかねないだけに注意が必要かもしれません』と伝えています。

早期利下げに期待が高まっている状況については、『25日のパウエルFRB議長や今回の会合で利下げに投じたセントルイス連銀総裁の発言も予定されることから、早期利下げ観測が増す市場に対してどのような発言を行うか』注目しています。

今週も注目される経済指標発表が控えており、レポートでは『今週実施される2年、5年、7年債入札への応札も含め債券市場の反応が注目されます』との見解です。債券市場での米長期金利の動向により『ドル/円が先週末21日の安値(107円05銭)を下抜け、107円割れから一段と円高が加速するのか』の方向性が見えてくるかもしれません。

欧州市場でもドラギECB総裁の発言を背景とした利下げ期待がありますが、『ユーロが対ドルで3月22日以来の1.1378ドルへ上昇、1.1368ドルで先週末の取引を終えたユーロが今週24日発表の独6月IFO景況指数や27日発表の独6月消費者物価指数に対し、米長期金利との対比も含めドイツの長期金利の反応も含め、対ドルでの堅調地合いを継続するか注目』だと分析しています。

豪ドルに対しては『26日のNZ中銀政策委員会、さらに28日発表の中国製造業PMIに対する豪ドルの反応が注目』としており、『豪ドル/円は先週18日に付けた1月3日以来の73円93銭を更新し一段の下落につながるか注目されます』と伝えています。

トルコリラに関しては先週末の市長選でエルドアン大統領率いるAKP(公正発展党)が敗北しましたが、『28-29日のG20サミットでのエルドアン大統領とトランプ大統領との会談に向けてロシアからのミサイル防衛システムの購入を巡る政治的な動きにも注意が必要です』と解説しています。

そして先週も『トランプ大統領が対イラン軍事攻撃を撤回し協議の意向を示す』と報道されるなど気がかりなイラン問題ですが、24日に米国がイランへの追加制裁を発動して対話に応じるよう迫ると報じられており、『政治的な不透明要因が米債券先物市場に及ぼす影響についても注意が必要です』との見解となっています。

参考にしてみてくださいね。

上記の詳細コメントは、住信SBIネット銀行サイト内の「ウィークリーレポート」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。

フィスコマーケットレポーター 三井智映子




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