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米中通商交渉合意せず、株式・為替市場は今週続落か反発か 住信SBIネット銀行(三井智映子)


皆さん、こんにちは。フィスコリサーチレポーター三井智映子です。まずは、先週のマーケットを振り返ってみましょう。

先週の米市場は大きく下落しました。6日未明にトランプ大統領が2000億ドル相当の中国製品に対する関税を、現在の10%から25%に引き上げると表明しました。米中貿易協議における進展の遅さなどを理由としてあげています。このことで米中貿易戦争の激化懸念が重しとなりドル/円も下落しましたね。令和最初の週であった日経平均もこれをうけ、5週ぶりの大幅反落となりました。

9−10日に行われた米中閣僚級協議後、トランプ大統領が中国との話し合いが今後も続く旨をツイッターに投稿したことや、ムニューシン財務長官や中国の劉鶴副首相のポジティブな発言が報じられ、10日のダウ平均は一旦反発しましたが、米中合意への見通しは立たず、予定通り日本時間で5月10日13時01分に米政府が対中制裁関税引上げを実施しました。

さて、今週のマーケットはどうなるのか?チェックすべきポイントについて住信SBIネット銀行の「ウィークリーレポート」を見てまいりましょう。

まずレポートでは、『今週は先週末のワシントンでの米中通商交渉を経て週明けの日経平均株価や上海株、更には欧米株先物の動向』に注目しており、『引き続きトランプ大統領によるツイート発信や中国要人からの発言にも引き続き注意が必要』と伝えています。

また、政治主導の相場からファンダメンタルズ中心の相場へ回帰するかにも注目しております。レポートでは、『米中貿易不均衡の是正を関税だけによって解決することは難しいとの認識は明らかであり、米中間での交渉継続が確認された安心感が金融市場の下値支援につながると予想されます』と考察しています。

今週の米経済指標では15日発表の鉱工業生産に注目です。鈍化・低下傾向にあるなかで、『米国の対中関税引上げの影響により中国から輸入・調達していた部品供給が減少、米国製造業の生産活動に悪影響を及ぼしたとの見方も聞かれるだけに、先週末の米中通商交渉を経て、先行き改善の見通しが見られるか注目材料の一つになりそうです』と分析しています。

加えて、4月小売売上高にも注目しています。『4月26日発表の米1−3月期GDPこそ、前期比+3.2%と予想を大きく上回ったものの、貿易と在庫を除いた国内消費は前期比+1.4%に留まるなど個人消費の弱含みに改善が見られるか注目されます』と伝えています。

また、15日に発表される中国の経済指標にも注目です。レポートでは、『中国経済の減速懸念の緩和につながるか注目されます。また、今回の米中通商交渉を経た今週の上海株や対ドルでの人民元の動向も注目材料の一つとなります』と伝えています。

そして、トルコリラについては、トルコ中銀が実質的な利上げ措置を講じたものの効果が限定的でした。イスタンブール市長選のやり直しなど政治的な不安もあるなか、レポートでは『トルコの経常収支は昨年12月から3ヵ月連続で赤字が続いており3月も経常赤字が続くのか、さらには失業率も14%台と高水準となっているだけに、経済・財政に不安の残るトルコリラの動向には引き続き注意が必要』との見解です。

参考にしてみてくださいね。

上記の詳細コメントは、住信SBIネット銀行サイト内の「ウィークリーレポート」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。

フィスコマーケットレポーター 三井智映子




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