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NYの視点:FOMCには依然、利上げの余地も、パウエル議長証言に注目


米国の1月シカゴ連銀全米活動指数は-0.43と、予想外に5月来のマイナスに落ち込んだ。一方で、最新2月ダラス連銀製造業活動指数は13.1と、12月、1月の落ち込みから回復。特に12月分は2016年以来となるマイナスに落ち込んだため、2019年経済の成長鈍化への不安も年初に広がった。

2月のテキサスの広範なビジネス状況の認識が改善したことは安心感につながった。ビジネス活動指数は12ポイント上昇の13.1。企業の見通しは前月から7ポイント上昇し、14.2と、4カ月ぶりの高水準となった。雇用指数は12.6と、1月の6.6から上昇。労働市場で雇用の伸びは依然強かった。回答した企業の22%が新規雇用を実施した一方で、解雇した企業は全体の9%にとどまった。物価や賃金の上昇も継続。将来のビジネス状況も楽観的だった。将来の全般的なビジネス活動の見通しは17.7と、1月の11.7から上昇。企業見通しは、1月の22.3から26.7へ上昇した。

12月、1月の低調な結果は、米国の政府機関閉鎖や米中貿易への不透明という特別要因で、一時的な兆候に留まる可能性もある。2月には政府機関の閉鎖が解除されたほか、米中貿易協議で進展が見られた。トランプ大統領は交渉期限を当初の1日から延長すると発表。対中輸入品への関税引き上げも延期された。2019年の米国経済の成長減速や2020年の景気後退への懸念が強まる中、貿易摩擦が解消し、従来の対中貿易協定に比べ米国経済に有利になるように内容が改善された場合、米国経済の成長を支援する可能性もある。

アトランタ連銀のボスティック総裁はウォールストリートジャーナル紙とのインタビューで、経済が堅調で、縮小の兆候が見られない限り、依然緩やかな利上げの余地があるとの考えを示した。同総裁は2019年、2020年にそれぞれ1回ずつの利上げを予想。同総裁は2019年のFOMC投票権は有さない。政策金利を中立水準に向けて、注意深く時間をかけて緩やかに達成させることが最良の軌道との考えを示した。

一方で、市場は年内の利上げを予想していない。パウエルFRB議長は26日、27日に金融政策に関する半年に一度の議会証言を予定している。FOMCの金融政策が今後の経済指標次第で、次回の行動が「利上げ」「利下げ」にもなり得るとの見解を繰り返すかどうかに焦点が集まる。




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