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NYの視点:2019年の米利上げ見通し大きく後退


米連邦準備制度理事会(FRB)は2019年初めての連邦公開市場委員会(FOMC)で、市場の予想通り政策金利(フェデラルファンドFF金利の誘導目標)を2.25-2.50%に据え置きを決定した。

経済の判断で、経済活動は「堅調」から「堅調」に下方修正した。コアインフレや総合インフレは2%前後だと指摘したものの「市場ベースのインフレは低下した」と指摘。また、前回声明の「委員会はさらなる緩やかな利上げが経済活動の成長や強い労働市場の持続に一致すると判断」「委員会は経済見通しのリスクは均衡」とのフォワードガイダンスを削除し、政策がより「指標次第」に移行したことを確認し、一時利上げ停止する可能性を示唆した。

委員会はFF目標を修正するかどうかの決定を辛抱強く行う姿勢を強調。また、バランスシートに関しては必要とあれば、「規模や構造の修正をする用意がある」と加え、柔軟な姿勢を示した。

2019年の新たなFOMCメンバーはセントルイス連銀のブラード総裁、シカゴ連銀のエバンス総裁、ボストン連銀のローゼングレン総裁などハト派のメンバーが台頭。短期の間にFOMCが方針をかなりハト派姿勢に傾斜したひとつの理由と考えられる。前回12月までの2018年FOMCはタカ派メンバーが中心だった。

会合後の会見で、パウエル議長は「利上げの根拠は弱まった」と発言。不透明感の要因として、政府機関閉鎖、欧州や中国の経済の弱さ、貿易、ブレグジットなどを挙げたうえで、FRBは様子見ができる余地があると、政策変更に辛抱強く対応することが可能だと確認。バランスシート政策に関して柔軟な姿勢を見せたものの、同時に、バランスシートを主要な政策手段として利用するつもりはなく、あくまでも、FF金利やフォワードガイダンスが金融政策での主な手段であることも強調した。

■ハト派のポイント
1経済の判断で、1経済活動は「堅調」から堅調に修正
2「委員会はさらなる緩やかな利上げが経済活動の成長や強い労働市場の持続に一致すると判断」とのフィワードガイダンスを削除
3「委員会は経済見通しのリスクは均衡と判断」との文言を削除
4 さらなる政策変更に辛抱強く望む
5 バランスシート縮小方針、自動的⇒必要とあれば、「規模や構造の修正をする用意がある」
6「市場ベースのインフレは低下した」

■タカ派ポイント
「経済活動は堅調に拡大、雇用は引き続き強い」
「コア、総合インフレは2%前後」

当初、2019年の利上げは1回と見られていた。しかし、ハト派な方針を受けて、金利先物市場での6月の利上げ確率は26%からわずか7%まで低下。2019年を通して、利上げ見通しは大きく後退した。



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