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NYの視点:円売り持ち高増:今週の注目:FOMC、BOE、BOJ、米雇用統計、ISM製造業など


短期投機家・投資家ポジションで円の売り持ち高は前々週からさらに増加し、3月以来の高水準となった。市場が円売り持ちに再び傾斜し始め、円が上昇しやすい環境となった。

貿易摩擦問題が解決に向けて前進していることは好感材料となる。また、米国の4−6月期の国内総生産(GDP)が4%台の成長を達成。米国経済が順調な成長を継続しており、連邦公開市場委員会(FOMC)の利上げ軌道を後押しする。今週は、金融政策の鍵となる米雇用統計、全米の製造業動向を示すISM製造業景況指数に注目が集まるほか、連邦準備制度理事会(FRB)が連邦公開市場委員会(FOMC)を予定している。さらに、日本銀行と英国中央銀行が金融政策決定会合を予定しているなど重要な指標やイベントが目白押し。米財務省は入札計画を発表予定で、2年、3年物の入札規模が増やされると見られている。

FRBは前回のFOMCで追加利上げを実施後、金融政策を据え置く公算。声明では、貿易摩擦の影響などの判断を含め、本年の利上げがあと2回になるかどうかを探る。米金利先物市場では9月の利上げ確率は91.4%と先々週の78.2%から上昇。12月は50%台で依然不透明。

英国中央銀行は今回の金融政策決定会合で政策金利を0.25%引き上げ0.75%すると見られている。利上げは昨年11月以来となる。英中銀はまた、インフレ報告公表、カーニー総裁の会見も予定されている。

また、日本銀行は現行の金融政策を修正するとの思惑が根強く、円買いにつながった。ただ、日本の物価の進展は鈍く、出口戦略検討は時期尚早だと見られ、目立った修正が発表されなかった場合は、円売りが再燃することになる。

米国と欧州が、貿易戦争を回避することを目指した協定で合意。また、北大西洋自由貿易地域(NAFTA)再交渉協議でも、合意に一段と近づいたと報じられている。問題は米中問題。ただ、中国の最大輸出国である欧州が米国と合意したことから、中国だけが報復措置を主張するのは困難と考えられる。世界貿易の50%占めると言われる欧米は世界貿易機関(WTO)の改革に向けて協力していくことでも合意した。

■今週の主な注目イベント

●日本
30−31日:日銀金融政策決定会合の結果発表、
日銀経済・物価情勢の展望(展望リポート)
黒田日銀総裁の定例会見、日銀、当面の長期国債等の買い入れの運営について

●米国
30日:ポンぺオ国務長官が外相会合に出席

31日:6月PCEコア:予想前年比+2.0%(5月+2.0%)
8月
1日:FOMC:予想政策金利のFF金利誘導目標を1.75%-2.0%のレンジで捨て置き、
7月ISM製造業景況指数:59.2(6月60.2)
3日:米7月雇用統計:予想:失業率3.9%(4.0%)
非農業部門雇用者数:+19万(前回+21.3万)、
平均時給:前月比+0.3%、前年比+2.7%(6月+0.2%、+2.7%)
6月貿易収支:予想‐446憶ドル(5月—431憶ドル)

●中国
8月3日:中国財新サービス業PMI (7月)
** 中国財新コンポジットPMI (7月)
●英国
8月
2日:英国中央銀行が金融政策決定会合:予想:政策金利を0.25%引き上げ0.75%へ、
インフレ報告公表、カーニー総裁会見

●地政学的リスク
北朝鮮
イラン
ガザ紛争
イラク、イスラム過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」
シリア
イエメン




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