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米国雇用統計:3月の振り返りと4月のポイント「前月の就業者数の鈍化から回復するか?」住信SBIネット銀行(三井智映子)


こんにちは。フィスコマーケットレポーター三井智映子の「住信SBIネット銀行の気になるレポート」です。

昨日からFOMCが開催されていますね。今年3回の利上げは既に織り込み済みですので、6月利上げの有無や年4回に利上げペースが加速するかどうかが市場の関心事ですよね。また、原油価格や原材料価格の上昇などインフレの加速や、米長期金利の動向も見極めたいところです。

さて、今月の雇用統計はいったいどのような内容になるのでしょうか。住信SBIネット銀行の「米国雇用統計」レポートでは、以下のように今回の発表内容を予想しています。

まずは前回3月の米雇用統計のおさらいからはじめましょう。3月の米雇用統計は、非農業部門就業者数が前月比+10.3万人と予想を大きく下振れしたものの、前回の雇用統計がかなり良かったこともあり、反動減との見方が強く影響は限定的でした。失業率は4.1%と予想4.0%を上回り、注目された平均時給は前月比+0.3%、前年同月比は+2.7%と予想と一致しました。レポートでは『インフレ加速を懸念する状況が一服、金融市場は落ち着きを取り戻しました』と結果について分析しています。

では、4月の米雇用統計のポイントはどうでしょうか。4月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数は+18.5万人、失業率は4.0%と予想されています。同レポートでは、『今週末4日に発表される米4月雇用統計は、原油高や鉄鋼・アルミの輸入規制による原材料価格の高騰を背景にインフレ警戒感が高まり、米10年債利回りは先週一時3.03%台へ上昇しました。こうした中で雇用統計を前に日本時間3日午前3時に発表されるFOMCの声明文が6月の利上げを確実視し、年4回の利上げの可能性を高めるか注目されます』と伝えています。

また前回予想を大きく下回る結果となった非農業部門雇用者数について、『前月に予想外の鈍化となった非農業部門の就業者数が直近3ヵ月平均で毎月20万人増のペースが維持されるのか注目されます』と分析しています。

一方で時間給賃金については、前月比+0.2%、前年比+2.7%の予想となっており、『税制改革などトランプ政権の景気刺激策によって今後の米国の経済成長率を高めていくとの予想も聞かれる中、賃金上昇圧力も高まっていくとの見方が聞かれているだけに、時間給賃金(前年比)が市場予想(2.7%)を上回り、賃金インフレへの思惑を高めるのか、債券・株式市場はもちろん、為替市場の反応が注目されます』との見解となっています。

最後にレポートでは気になるアメリカの利上げペースについて、『雇用統計発表時点では既に4月30日発表の個人消費支出コアデフレーターのインフレ指標の結果に加え、FOMC声明文も公表されていることから、雇用統計が年3回の利上げ見通しが年4回への変更への可能性を示唆するのか、あるいは確率は低いものの利上げ加速ムードを抑制し、適温相場への回帰を促すことになるのか注目されます』と伝えています。

米雇用統計の前哨戦であるADP雇用統計は15月2日の日本時間21時15分に発表予定で、19.8万人の予想となっています。チェックして雇用統計に臨みましょう。私もブログやfacebookでお伝えしますので参考にしてくださいね。

上記の詳細コメントは、住信SBIネット銀行サイト内の「米国雇用統計」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。

フィスコマーケットレポーター 三井智映子




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