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NYの視点:ECBは慎重な姿勢表明か、域内回復ピークに達した可能性も=定例理事会で


欧州中央銀行(ECB)は26日に定例理事会を予定している。この会合では金融政策を据え置くと見られている。注目は9月に期限がくる資産購入プログラムの行方だ。欧州中央銀行(ECB)の声明、または、ドラギ総裁の会見で、年内の量的緩和(QE)終了する方針が示唆されるかどうかに注目が集まっている。一部の投資家はタカ派ECBを織り込みすでにユーロ買い持ち高を積み上げている。理事会まではユーロの底堅い展開が予想されている。

欧州中央銀行(ECB)は2017年末に、2018年に入り国債購入規模を各月300憶ユーロに削減し、本年9月まで継続する方針を示した。しかし、2018年に入って、域内の経済の成長やインフレの上昇で、多くのアナリストがECBが資産購入プログラムを9月に終了し、2019年に利上げに踏み切るとの見方を強めた。

前回の定例理事会で、ECBがフォワードガイダンスで、「必要とあれば、量的緩和(QE)の規模拡大や期間を延長する」との文言を予想外に削除したことで、ECBが若干タカ派に傾斜したとの憶測につながった。ただ、ドラギECB総裁もたびたび言及しているように、量的緩和(QE)が突然終了することはなさそうだ。欧州中央銀行(ECB)のリーカネン理事もインタビユーでいつか資産購入プログラムを終了するにしても、一挙に変更することはないことを保証すると言及。

投資家もECBによる速やかな出口戦略の実施を織り込みユーロ買いを仕込んできた。シカゴのIMMのユーロ買い持ち高は過去最大に膨れ上がった。ところが、ここにきて、経済指標が思ったように伸びない。ドイツの4月IFO企業景況感指数は102.1と5カ月連続で低下。1年ぶりの低水準となった。ECBの高官も域内の経済回復がいったんピークに達した可能性に言及している。ECB定例理事会でも年内の量的緩和(QE)終了を発表するのは時期尚早と判断する可能性がある。ドラギ総裁も欧州債務危機以降の経済の回復が継続していることを再確認するもののの、インフレが引き続き抑制されているとの慎重な姿勢を維持する可能性が強いと見られる。

買い持ちが積みあがっているおり、定例理事会をきっかけにユーロは反落する可能性もある。




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