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今週のマーケット展望「米株市場の上昇を受け日本株も戻りを試す」~マネックス証券チーフ・ストラテジスト広木隆氏(飯村真由)


こんにちは、フィスコリサーチアナリスト飯村真由の「マネックス証券の気になるレポート」です。アメリカでは2月の雇用統計が発表されましたね。1月の雇用統計が世界的な株安のきっかけになっただけに、今回の影響も気になるところです。さて、マネックス証券の「メールマガジン新潮流」が、3月12日に配信されました。その中から今回は、同証券のチーフ・ストラテジスト、広木隆氏のレポート「今週のマーケット展望」の内容をご紹介いたします。

まず広木さんは先週末の米国市場について、『雇用統計を受けた先週金曜日の米国株式市場は大幅高となった。特にナスダック指数は6日続伸し、1月26日以来の過去最高値更新。つまり、前回の雇用統計を契機に始まった相場の急落分を完全に埋め戻したということである。こうなると、今回の下げはいったいなんだったのだろうと改めて思う。僕が当初から指摘してきた通り、金利上昇は関係ない。先週末の米10年債利回りは前日から4bps上昇して2.89%。それでもご覧の結果だ。相場の解説記事にはこうある。「雇用統計でNFPが31万3千人増えた一方、平均時給は前年同月比2.6%増にとどまり上昇率が鈍化。景気は良いがインフレが高まらずよって当局の金融正常化ペースも速まらない。適温相場がこのさきも続くとの見方から株が買われた』と伝えています。

続けて雇用統計の焦点となっていた平均時給について、『前回は2.9%(その後下方修正)になったことで市場の動揺を誘ったが、寒波等の影響で労働時間が減少したという特殊要因によるものだ。その特殊要因が剥落すれば元のペースに戻るだろうということは「わかっていた」はずである。 僕が、このレポートで予想した2月の平均時給は$26.75でセント1ケタまでどんぴしゃの当たり。無論、前年同月比も2.6%と予想した。エコノミストではない僕でさえ(つまり素人でさえ)、この程度は四則演算で算出できる。頭の良いウォール街の連中が、こんな単純なことを見過ごすはずはない。つまりは、「わかっていた」うえでの狂言だったと考えるのが合理的であろう。どうせ2月の数字が出れば市場は落ち着く。そういう「落としどころ」をみんな「わかっていた」うえで、大騒ぎしてみせたに過ぎないのだろう。そのから騒ぎも終わった。シカゴのVIXは、急落前の14ポイント台に低下。2月の急落劇に終止符が打たれたと言ってよい』と考察しています。

最後に、『イベント目白押しだった先週を通過し、今週は材料が少ない。トランプ政権の通商政策も当初の懸念ほど厳しいものにはならい様子であり、北朝鮮を巡る緊張も緩和している。外国人も日本株を売るだけ売った。逆に見れば需給は相当改善している。米国株が落ち着いた今はこの投資環境の改善を好材料と受け止められるだろう。僕は今回の下げの理由を当初から「株価そのものの動き」だと言ってきた。トートロジーのようだが、「株価が大きく下がったから、その後も相場の変調が続いたのである」と。だから、ナスダックの新高値でそれも終わりである』とまとめています。

飯村真由の「気になるレポート」はマネックス証券の「メールマガジン新潮流」に掲載されたレポートを飯村真由の見解で注目し、コメントしています。レポート発行人との見解とは異なる場合があります。詳細は発行人のレポートをご確認くださいね。

フィスコリサーチアナリスト飯村真由




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