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米国雇用統計:12月の振り返りと1月のポイント「引き続き時間給賃金に注目!」 住信SBIネット銀行(三井智映子)


皆さまこんにちは。フィスコマーケットレポーター三井智映子の「住信SBIネット銀行の気になるレポート」です。
年明け早々ダウ平均は2万5000ドルを初めて上回るとすぐさま2万6000ドルも突破しました。米経済に強い状況が継続していますね。一方で円高ドル安などが重しとなり日経平均は31日まで6日続落となりました。

さて、2日金曜日には米雇用統計が発表されます。いったいどのような内容になるのでしょうか。住信SBIネット銀行の「米国雇用統計」レポートでは、以下のように今回の発表内容を予想しています。

その前に前回12月の米雇用統計のおさらいから始めましょう。12月の非農業部門雇用者数は予想+19.0万人から大きく下振れ、+14.8万人という結果になりましたね。予想を下回りましたが堅調な雇用情勢が続いていることを示す結果といえるでしょう。失業率は4.1%、注目の時間給賃金は前月比+0.3%と予想と一致しました。同レポートでは、『12月の米雇用統計は非農業部門就業者数が14.8万人増と予想を大きく下回る結果となりました。一方、11月の就業者数は上方修正されています』と伝えています。

また、『2017年就業者数は月平均17.12万人増と堅調を維持した一方、時間給賃金は伸び悩んでおり、理論上、FRBの掲げる物価目標2.0%達成には前年比時間給賃金上昇率3.5%前後が必要とされています。前回の結果から、FRBの利上げペースを加速させるほどのインフレ期待が高まっておらず、NY株式市場にとって良好な環境(景気回復、緩やかな利上げペース)となっているだけに、今後物価指数を注意深く見ていく必要がありそうです』と分析しています。

では、1月の雇用統計のポイントはどうでしょうか。1月の非農業部門雇用者数は寒波の影響を鑑みて+18.5万人。失業率は昨年10月以降4ヵ月連続となる4.1%の予想となっており、引き続き完全雇用状態継続が見込まれています。

同レポートでは、『12月雇用統計で非農業部門就業者数が予想を大きく下回る14.8万人増に留まったものの、失業率は3ヵ月連続で4.1%とほぼ完全雇用の状態の下、米国の労働市場の堅調地合いが確認されました』と分析しています。

さらに、『今回、1月の雇用統計でも寒波の影響が懸念され就業者数の伸び悩みが予想される一方、失業率は4ヵ月連続で4.1%と完全雇用の状態が続くと予想されています』と伝えています。

また、非農業部門雇用者数、失業率ともに高水準が継続する中、利上げがどうなるかを占う上で引き続き時間給賃金が注目されると考えられます。時間給賃金についてレポートでは、『税制改革法案によって一部企業がボーナス支給を行ったこともあり、前月の+2.5%から+2.7%~+2.8%程度まで上昇すると予想されています。』と伝えています。

年末に可決された税制改革法案の影響については、『税制改革法案によるインフレ期待や企業収益の上振れ期待から、米10年債利回りは先週一時2.64%台まで上昇し、約3年半ぶりの高水準に達しました。それでもドル/円は先週末26日に108円28銭まで円高が進んだほか、ユーロが1.2491ドルまで上昇するなどドル安基調に歯止めが掛らない状況が続いています』と分析しています。

そして、『今回の雇用統計で時間給賃金が前年比+3.0%に近づくことになれば、債券市場は素直に反応するはずで、FRBの年内利上げ回数予想も上方修正されるかもしれません。時間給賃金の上昇次第では短期金利先物にも影響が及んでドル安の流れが転換する可能性もあるだけに注目です』と、まとめています。

上記の詳細コメントは、住信SBIネット銀行サイト内の「米国雇用統計」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。

フィスコマーケットレポーター 三井智映子





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