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三井智映子と学ぶ「資産運用のABC」~あなたは“お金のデザイン”ができていますか?~押さえておきたい2018年問題


こんにちは、フィスコマーケットレポーターの三井智映子です。
皆さんと一緒に資産運用の基礎知識を学んでいくこの連載、私よりも若い世代、現役の女子大学生の人たちをゲストに迎えて、お金の教養を深めていきます!

さて日々たくさんのニュースがありますが、フィスコキャンパスの皆様の気になるニュース、今回は何でしょうか?

「三井さん、来年は2018年ですが、財政・金融政策の2018年問題っていうのがあるって聞いたのですが、それはどんな問題なのでしょうか?」

なかなか面白いニュースをもってきましたね。来年2018年、安倍晋三首相と黒田東彦日銀総裁が揃って任期を迎えることを指して「2018年問題」といいます。

「それの何が問題なんですか?」

首相や日銀総裁が変わると、これまで推進されていた金融政策が変更となる可能性が浮上するため、先行きが不透明になるわけです。例えば、安倍首相の金融政策としてはアベノミクスが挙げられますね。金融政策を変えてしまうとなると株価や為替に影響がありますよね。それが2018年問題です。

「なるほど。そもそも総理大臣の任期って決まっているんですか?」

実は、総理大臣自体に任期はありません。ですが、憲法70条で衆議院選挙後最初の国会の召集で内閣は総辞職しなければならないとされていることから、1回の任期は最長でも4年になります。ただ、再選を禁じる規定は存在しませんので、理論上は無期限に総理大臣を続けることが可能です。

一方で、政権与党である自由民主党総裁の任期は2期6年までとされています。今までの規約では特例を設けない限り、3期目の続投は不可能でした。歴史を遡ると中曽根康弘元首相が1986年7月に同年10月までだった任期を無期限に延長しようとしたことがあります。しかし、小沢一郎氏などの反対で1年の延長に留まりました。基本的に自民党において総理大臣と総裁の兼任が慣例化しており、総裁を退くと総理大臣も辞任することになります。

「わかりました!だから2018年で安倍総理は辞めねばならなくなるわけですね?」

本来でしたらそうなんです。でも、それが今回は違った様相を呈しているんですよ。自民党は今年3月5日の党大会において自民党総裁任期を延長することに決めました。現在の総裁の任期は…

「連続2期6年です!」

そうです!ですがそれが「連続3期9年」と延長になったのです。「連続2期6年」の場合、安倍総理の総裁としての任期は2018年9月まででしたが、もし3期目も…となれば総裁任期は2021年9月までとなるわけですね。もし2021年9月まで安倍総理続投となれば、史上最長の在任期間となります。

「へーえー!ちなみにほかの首相で長かった人はいたのですか?」

戦後の総理在任期間を見てみると、一番長かったのは1964年に就任した佐藤栄作首相で7年7ヶ月、2798日のようです。二番目は吉田茂首相、三番目は安倍晋三首相、四番目は小泉純一郎首相です。戦前も入れると、桂太郎首相、佐藤栄作首相、伊藤博文首相がベスト3となっています。

「そう考えると安倍総理は歴史に残る長さになるんですね!世論はどう考えているのでしょうか?」

世論調査では長期政権が望まれているようです。安倍総理がアベノミクスを継続する見通しとなるため、株価的にも良さそうですね。

「では黒田総裁はどうなのでしょうか?」

黒田総裁の任期は2018年の4月までと、すでに半年を切っています。インフレ率2%を2年以内に達成するとしている黒田総裁ですが、任期満了までに異例の異次元緩和策の出口戦略を完了させることはおそらく難しいであろうという見方が大半です。

「問題は何なのでしょうか?」

問題はというと、次の総裁に異次元緩和策は引き継がれることになるのか?ということが挙げられます。また人材の問題もありますよね。この異次元緩和策の動向が為替や株価に大きな影響を与えるのはわかりますよね?

「はい!日銀総裁も任期は延長できないと決まっているのですか?」

日本銀行法を見てみますと、日銀法第24条で総裁の任期は5年で、再任が可能だと規定されています。続投が禁止されているわけではありませんが、前例はほとんどありません。また、黒田総裁の年齢の問題もありますよね。再任となった場合、任期満了時は78歳となるため体力面で心配との声もあるようです。黒田総裁自身が続投するかはさておき、安倍首相は黒田総裁の金融政策に全幅の信頼を置いていることから、後任に変わったとしても異次元緩和策は継続する可能性が高いとされています。

「では2018年問題は先送りになる可能性もあるわけですね!」

その通りです。来年どうなるのかしっかりウォッチしてまいりましょう!

「はい!ありがとうございました!」

こうした日常で耳にする経済のニュースへの理解を深め、実際に投資することに挑戦して頂きたいです。日銀が買い入れを行っているETFなどに投資をするのも面白いかもしれません。初めて投資をしようという場合、投資商品選びも難しいと思いますが、いくらから投資が始められるか、手続きは簡単かどうかといった要素も重要ですね。お金のデザイン社の「THEO」という投資一任運用サービスは、最低10万円から始められる、スマホから簡単に申し込みができるということで若年層に人気です。スマホからすぐに登録ができるところも魅力的ですね。なんとフルモデルチェンジをするそうで、最低投資額も1万円に引き下げられるとか。気楽に始められる投資として、選択肢に加えてみてはいかがでしょうか。

三井智映子と学ぶ「資産運用のABC」は、資産運用の基礎を三井智映子の見解でコメントしています。

FISCOマーケットレポーター
三井智映子



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