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NYの視点:米国労働市場のスラックは順調に解消


米労働省が発表した最新1月のJOLT求人件数は562.6万件と12月553.9万件から増加、予想555.6万件も上回り、労働市場が順調に拡大している新たな証拠となった。米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレンFRB議長は労働市場のスラックを判断する上で同指数を重要視。中でも労働者の雇用市場への自信を表明するとして最も重要視している退職率(Quits rate)は2.2%と、12月2.1%から0.1%上昇。2015年12月につけた金融危機後の最高水準に並んだ。退職者数は322万人と、308.5万人から増加。

採用者数は530.3万件から544万件へ増加。採用率(Hires rate)では3.7%と、12月3.6%から上昇し危機前の水準である3.8%にほぼ達した。解雇者数は162.5万人、解雇率(Layoffs/discharges rate)は1.1%と12月から変化なし。企業は解雇を抑え、採用を加速させている。

2月の雇用統計でも長期失業率が37.8%と、依然危機前の水準19.1%を下回ったままだが1月の40.0%から低下した。広義の失業率(U-6)も9.2%へ1月9.4 %から低下した。金融危機前の水準8.8%へさらに近づいた。労働参加率も63.0%へ1月62.9%から小幅上昇するなど、微々たるペースだが労働市場のスラックが順調に解消している証拠となった。2017年のあと2回の利上げを後押しする結果と言える。


■イエレンFRB議長の雇用たるみダッシュボード(最新)

◎危機前に比べ状態が改善             危機前の水準と比較
1月解雇率(Layoffs/discharges rate):1.1%(12月1.1%)  1.4%
2月失業率(Unemploynent rate):4.7%(1月4.7%)      5%
1月求人率(Job openings rate):3.7 %(12月3.7%)      3%
1月退職率(Quits rate):2.2%(12月2.1%)         2.1%
2月雇用者数(Nonfirm payrolls):+23.5万人(1月+23.8万人) +16.18万人

◎状態が危機前より依然悪い
2月広義の失業率(U-6):9.2%(1月9.4 %)        8.8%
2月長期失業率:37.8% (1月40.0%)                19.1%
2月労働参加率:63.0%(1月62.9%)                 66.1%
1月採用率(Hires rate):3.7%(12月3.6%)       3.8%





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