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ユーロ圏の成長へのリスクは下方向に


 欧州中央銀行(ECB)は24日に開いた理事会で主要政策金利の据え置きを決定したが、ドラギECB総裁は会見で「成長へのリスクは下方向に転じた」との見方を示した。市場関係者の間では、「ユーロ圏の物価見通しは下向きとなる可能性があるため、ECBの金融政策はインフレ鈍化の可能性に対応する」との見方が浮上していたが、ECBは利上げ(金融緩和策の解除)についてより慎重な姿勢で臨む可能性が高まった。

 ECBは、政策金利は夏の終わりまで現行水準にとどまること、保有債券の満期償還金の再投資は利上げ開始の後も長期にわたり継続することを確認した。しかしながら、市場関係者の間では、「年内の利上げ開始は難しい」との見方が広がっている。ユーロ圏の1月総合PMIの低下は織り込み済みだが、ユーロ圏の景気回復につながる要因がただちに増える見込みは小さい。米国とユーロ圏の金利差拡大の可能性は残されており、短期的にはユーロ売り・米ドル買いの取引が拡大する可能性がある。


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