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ややディフェンシブ系の物色に向かわせやすい


 12日の日本株市場は、売り一巡後は次第にこう着感の強い相場展開になりそうだ。11日の米国市場はNYダウが164ドル安だった。新型コロナウイルス感染拡大で中国都市の一部が再び都市封鎖入りし、世界経済の成長を一段と妨げるとの懸念が高まった。
また、今週発表されるインフレ指標や企業決算シーズン入りで冴えない見通しなどを警戒した売り圧力も強く、終日軟調に推移した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比65円安の26585円。円相場は1ドル137円30銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まろう。ただし、中国の行動制限については、昨日のザラ場で中国市場の弱い値動きを嫌気する場面も見られていたこともあり、改めて売り直す動きはそれ程強まらないと見られる。とはいえ、13日の米CPIの結果を受けた米国市場の反応を見極めたいとの模様眺めムードは強まりやすく、積極的に買い上がる動きは考えづらいところだ。日経平均は27000円回復で、いったんは目先的な達成感も意識されやすく、同水準での戻り売りに対して、25日線水準での押し目狙いのスタンスといったトレードに向かわせよう。

 また、国内では長期安定政権を評価する動きのほか、日銀の金融緩和政策の継続によって、押し目では海外勢の資金流入の動きは意識されやすい。短期的に売り仕掛けてくる局面があるようだと、その後のリバウンドを狙ったスタンスになりそうだ。なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で再び14.00倍を下回ってきており、直近のダブルボトム形成が意識されていた水準を下回ってきた。ハイテク株の一角には格下げの動きも観測されているなか、ややディフェンシブ系の物色に向かわせやすいと考えられる。

 また、米国ではNYダウ、S&P500は25日線に上値を抑えられる格好であり、リバウンドの過程では強弱感が対立しやすいところ。ナスダックは直近で25日線を上回り、昨日の調整では同線の攻防を見せている。明確に割り込んでくるようだと、一段とハイテク株への物色は避けられそうである。ディフェンシブ系のほか、政策期待に絡んだテーマ株などでの短期的な値幅取り狙いの動きになろう。
<AK>
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