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売り一巡後の押し目狙いの動きも限られそう


 15日の日本株市場は、こう着の強い相場展開になりそうだ。14日の米国市場はNYダウが106ドル安だった。製薬会社ファイザーやジョンソン・エンド・ジョンソン製の新型コロナウィルスワクチンがオミクロン株感染における重症化を防いでいるとの南ア調査結果に加え、ファイザーのコロナ経口治療薬も入院や死亡リスクを大幅に低減させるとの治験結果を好感する場面も見られた。しかし、11月生産者物価指数(PPI)が予想を上回り、連邦公開市場委員会(FOMC)がよりタカ派に傾斜することが警戒され下落に転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比70円安の28270円。円相場は1ドル113円70銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行の展開になりそうだ。FOMCではテーパリングの加速を決める公算が大きく、これ自体は相当織り込まれていると考えられる。ただし、パウエルFRB議長の記者会見とともに内容を見極めたいとのムードは強く、売り一巡後の押し目狙いの動きも限られそうである。日経225先物はナイトセッションで一時28110円まで売られる場面も見られており、薄商いのなかで短期的には売りを仕掛けてくる動きも意識しておく必要はありそうだ。

 もっとも、売り方にとってもオーバーナイトでのショートは避けてくると考えられるため、大きく調整する場面においては、押し目狙いのスタンスに。また、これまで相当織り込んだ格好であることから、FOMC通過後のアク抜けへの思惑から下値を拾う動きも意識されそうである。

 また、中小型株の弱い値動きが目立っている。マザーズ指数は節目の1000ポイントを割り込んできており、個人投資家の需給状況は思わしくない。短期的なリバウンドを想定したとしてもIPOラッシュのなかでは資金流入は広がりづらいため、一部の強い銘柄に短期資金が集中しやすい需給だろう。そのほか、FOMC通過後はいずれにせよ個人主体の売買に向かうと見られるため、長期目線であれば政策テーマなどに関連する銘柄への押し目狙いになりそうだ。
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