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こう着感の強い相場展開のなか直近IPOへの物色に


 26日の日本株市場は、引き続きこう着感の強い相場展開になりそうだ。25日の米国市場はサンクスギビング(感謝祭)の祝日で休場だった。海外勢のフローは限られるため、商いは盛り上がらないだろう。日経225先物のナイトセッションは日中比10円安の29510円で終えており、29450円~29520円辺りでの狭いレンジ推移だった。円相場は1ドル115円30銭台で推移している。方向感に欠けるなか、日経平均は29500円を挟んだ狭いレンジ取引が見込まれよう。英国やドイツの主要な株価指数は小幅に上昇している。

 インフレ懸念のほか、欧州での新型コロナウイルス感染症の再拡大による経済回復の遅れ、中国の不動産リスクへの警戒も根強く、先高期待は高まりづらい。米国では感謝祭明け後から年末商戦が始まるが、コロナによる物流機能に障害が見られていることから楽観的な見方には向かいづらい面はある。一方で政府はきょう、今年度の補正予算案を閣議決定する。18歳以下の子どもがいる世帯に一人当たり10万円を配る給付金や中小企業に配る事業復活支援金などコロナ対策のほか、経済活動の正常化に向けた動きが改めて意識されやすいため、下値を売り込む流れにはなりづらいところ。

 そのため、薄商いのなかで先物主導によるインデックスに絡んだ売買のほかは、個別の材料株などによる短期的な値幅取り狙いの動きとなろう。昨日は断続的なインデックス売買によってグロース株が堅調だったことから、日経平均は反発を見せた。本日も方向感に欠けるとはいえ、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などの動向を見極めたいところであろう。そのほか、足元では中小型株の一角に資金が集中する動きも見られているため、強いトレンドを継続している銘柄への物色も継続。また、直近IPOへの物色も強いことから、個人主体の短期的な値幅取り狙いの動きとなりそうだ。

 特に来月はIPOラッシュとなることから、よりIPO銘柄に投資家の関心が集まりやすい。外部環境の不透明感から相場全体として商いは膨らまず、こう着感の強い相場展開となる一方で、需給不安の少ないIPO銘柄には日替わり的に資金が流入することになりそうだ。
<AK>
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