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米CPI待ちでこう着の中、アフターコロナ物色に


 10日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開が続こう。9日の米国市場ではNYダウが152ドル安だった。5月消費者物価指数(CPI)の発表を控え、様子見姿勢が強い一日となった。ダウは高値警戒感から売り圧力が強く、景気敏感株を中心に売られた。プラスに転じる場面もあったが、引けにかけて下げ幅を拡大した。また、長期金利が1.5%を下回って推移したことは、ハイテク株にとってはサポート材料とはなったものの、ナスダックは下げに転じている。シカゴ日経225先物清算値は大阪比15円安の28825円。円相場は1ドル109円60銭台で推移。

 シカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや利食い優勢となりそうだが、その後は狭いレンジ内でのこう着といったところであろう。米国市場ではCPI待ちの状況であり、予想を上回る伸びとなったとしても、金融政策に変更はないと見られているとはいえ、警戒感から利益確定の動きに繋がっているようである。そのため、米国同様、CPI待ちの相場展開に向かいやすく、短期筋の仕掛け的な売買も手控えられそうだ。また、週末のメジャーSQを控えていることから、先物市場では大半の売買がロール中心であり、トレンドを取りに行く動きは限られる。慎重姿勢から日経平均の25日線辺りまで仕掛けてくる局面においては、押し目を狙いたいところであろう。

 また、足元では指数インパクトの大きい値がさ株への利益確定の動きが目立っており、NT倍率は低下傾向にある。CPIを控えて直近のポジションに対するリバランスの動きが見られるかが注目される。その他、指数に振らされにくい中小型株などでの個人主体による売買に向かいやすく、個別に材料の出ている銘柄のほか、テーマ性のある銘柄への物色に。その他、ワクチン接種が加速していることから、経済活動の正常化への期待は強く、アフターコロナを想定した物色に広がりが見られてくるかも注目しておきたいところであろう。 <NH>
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