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バイデン政権による経済対策の公表を受けて関連する銘柄への物色


 15日の日本株市場は利食いが出やすいだろうが、堅調な相場展開が見込まれる。14日の米国市場はNYダウが68ドル安だった。バイデン次期米大統領が公表する2兆ドル規模の追加経済対策への期待から買いが先行。ワクチンの一段の普及に加え、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が金融緩和の出口戦略を協議するのはまだ先との見解を再表明したことも材料視された。ただし、引けにかけてはバイデン氏の経済対策公表を控え利益確定の売りが強まった格好。シカゴ日経225先物清算値は大阪比40円高の28850円。円相場は1ドル103円70銭台で推移している。

 米国市場の流れから利食い優勢となりそうだが、バイデン次期米大統領は日本時間の9時15分をめどに、追加経済政策を明らかにすると報じられている。最大2兆ドルを想定していることは想定内であるが、この報道を受けた市場反応を見極めたいところであろう。足元での急ピッチの上昇に対する過熱感が警戒される一方で、押し目待ちの買い意欲は根強いと考えられる。ドル建て日経平均は最高値を更新するなかで海外勢による日本株比率を引き上げが見込まれることもあり、材料出尽くし感が強まるようであれば、押し目買いの好機となりそうである。

 ただし、幅広い銘柄に買いが広がる流れは期待しづらい。昨日の上昇場面においても東証1部の騰落銘柄数は拮抗していた。バイデン氏の大統領就任式が通過するまでは政治リスクも警戒視されやすいほか、新型コロナ感染拡大による緊急事態宣言による影響も上値を追いづらくさせる。そのため、指数インパクトの大きい値がさ株などコア銘柄への物色に集中しやすく、これがNT倍率の上昇にもつながることになりそうだ。

 そのほか、バイデン氏による経済対策の公表を受けて関連する銘柄への物色も意識されやすいところ。引き続き脱炭素を中核テーマとした水素など再生エネルギー関連への物色などが意識されやすい。その他、半導体不足が自動車生産に影響を与えるなか、ハイテク株への物色意欲は強そうである。
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