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買い一巡後のハイテク等グロース株の動向は見極める必要


 25日の日本株市場は底堅い相場展開が見込まれよう。24日の米国市場ではNYダウが378ドル高と大幅に上昇。トランプ政権が新型コロナウイルス治療での血漿療法を緊急承認したほか、英アストラゼネカとオックスフォード大学が開発しているワクチンを大統領選前に承認・実用化することを検討しているとの報道が好材料視された。フロリダ州の感染件数も6月中旬以来の低水準に改善するなどウイルス感染に鎮静化の傾向が見られることも好感されている。シカゴ日経225先物清算値は大阪比170円高の23170円。円相場は1ドル105円90銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い優勢の展開になりそうだ。昨夕の段階でグローベックスのNYダウ先物が170ドル高程度で推移していたほか、欧州市場も上昇していたこともあり、想定されていた面はあるだろう。また、トランプ政権が新型コロナウイルス治療での血漿療法を緊急承認したとの報道は昨日の速い段階で伝わっていたこともあり、織り込まれている面はありそうだ。そのため、買い優勢の展開になりそうだが、買い一巡後のハイテク等グロース株の動向は見極める必要がある。

 また、米国市場の流れからはバリュー株にシフトしやすいところであり、空運や自動車、銀行株などの動向が注目される。ただし、新型コロナウイルスに関連する報道での米国株高であり、引き続き治療薬などの状況を見極めたいとするムードもあるだろう。また、米国との連動性が足元で低下していること、出来高が膨れない需給状況からは、買い一巡後は次第にこう着感が強まりやすいところである。薄商いの中で断続的なインデックス買いが指数を押し上げやすいところであるが、上値の重さが意識されてくる場面においては利益確定の流れも強まりやすいだろう。

 物色の流れとしてはバリュー株へのシフトを期待したいところであるが、明確な動きが出にくいようだと、次第に中小型株へ集中することになる。銘柄間の循環物色がみられているほか、強いトレンド形成の銘柄については調整局面における押し目買い意欲の強さが窺えるなど、個人の需給状況は良好である。中小型株においては、出遅れ銘柄を探る動きというよりは、順張りでのトレンド追随の流れが続いている。


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