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ファナックへの嫌気売りが強まらなければ安心感に


 30日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開が続こう。29日の米国市場は、30日から再開される米中通商協議のほか、利下げが予想されるFOMC、米民主党大統領選候補者の第2回討論会を見極めたいとの思惑から、まちまちの展開だった。シカゴ日経225先物清算値は
大阪比50円高の21620円。円相場は1ドル108円70銭台とやや円安に振れて推移している。

 注目されたファナック<6954>の第1四半期決算は、営業利益は前年同期比47.5%減の285.95億円だった。弱い内容は想定されており、コンセンサス(250億円程度)は上回っているため中立だろう。一方で、1Q時点で20/3期予想を下方修正しており、アク抜け感にはつながりそうにない。また、コマツ<6301>、オリックス<8591>なども冴えない決算だったため、決算ラッシュの中ではより模様眺めムードが強まりやすいところである。

 日経平均は25日線レベルに位置している21500円処が心理的な支持線として意識されている。先週末に決算を発表した東エレク<8035>は利食い優勢となったが、改めて底堅さが意識されてくるようだと、指数の下支えとして意識されやすい。また、やや内需系にシフトしやすい需給状況であり、ファーストリテ<9983>の底堅さにも期待したいところであろう。一方で、連日で強い値動きをみせているソフトバンクG<9984>は、やや買い疲れ感が意識されそうだ。

 需給面では大引けでTOPIXのリバランス需給から若干商いが膨らむ可能性はあるだろうが、方向感の掴みづらい相場展開が続こう。薄商いの中でテクニカル面は機能しづらいところであるが、25日線を割り込んでくるようだと、一段と模様眺めムードが強まりやすいだろう。しばらくは、決算を手掛かりとした日替わり物色になりそうだ。

 なお、昨日の東証1部の売買代金は1.7兆円と、7営業日連続で2兆円を下回っている。また、7月相場はこれまで2兆円を上回ったのは1日と18日の2営業日にとどまっている。薄商いの中で指数インパクトの大きい値がさ株の影響が大きく、方向感が掴みづらい状況である。決算が本格化する中で指数インパクトの大きい値がさ株の決算が影響を与えやすいが、本日の処は、ファナックへの嫌気売りが強まらなければ、安心感につながる可能性はありそうだ。


<AK>

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