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こう着の中で中小型株物色が中心に


 30日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開になりそうだ。29日の米国市場は、NYダウが27ドル安と小幅に反落した。一時100ドルを超す上昇の局面もみられたが、引けにかけて下げに転じる展開だった。注目のFOMC議事録では、大半の当局者が早期の利上げが妥当であるとの認識が示されたが、概ね予想通りの内容となり、公表後は切り返す展開。ただし、米中首脳会談での貿易交渉進展に懐疑的な見方が広がっていたことから、下げに転じている。もっとも、直近3営業日で1000ドル超上昇していたこともあり、一服は想定内であろう。反対に重要イベントを控える状況下で小幅な下げにとどまっている点には、底堅さが感じられるところであろう。

 こういった流れを引き継ぐ格好となり、日経平均もこう着感の強い相場展開といったところ。5営業日続伸をみせていることも、当然の一服との見方に向かわせそうだ。とはいえ、利食いが強まるというよりはショートカバーが入りやすいほか、中間配当の再投資といった需給面での下支えも意識されるため、底堅さが確認される可能性はあろう。出来高は13億株台と薄商いが続いており、指数インパクトの大きい値がさ株に振らされやすい需給状況ではあろうが、個別では活発な取引もみられそうである。

 昨日までの上昇で日経平均は200日線レベルを回復してきており、ここからは強弱感が対立しやすいところである。自律反発の域とはいえ、これまで5営業日続伸と上昇が続いていたことも、やや短期的な過熱感が警戒されやすい面もある。一方で、マザーズ指数は1.5%
の上昇となり、節目の1000Ptを回復してきている。サンバイオ<4592>、ALBERT<3906>など一部の銘柄に資金が集中しているとはいえ、日経平均のこう着感が強まる中での活発な中小型株物色がみられた点では、センチメントを明るくさせることになろう。マザーズ指数が1000Ptをキープできないと利食いが強まる可能性があるが、全体としてはこう着感が強まりやすい需給状況の中で、個人主体による中小型株物色が中心になりそうだ。


<AK>

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