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個人の需給整理は一巡、ノーベル賞期待でバイオ関連物色も


 1日の日本株市場は底堅い相場展開となり、日経平均は24000円を固める流れになりそうだ。9月28日の米国市場は、NYダウ、ナスダックいずれも小幅に上昇した。イタリアの19年予算で財政赤字が前政権から拡大したことや、米国・カナダの北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉が合意に至らなかったものの、底堅い値動きをみせている。シカゴ日経225先物清算値は大阪比20円高の24150円。円相場は1ドル113円70銭台で推移している。

 中国国家統計局が30日発表した2018年9月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は50.8と、前月比0.5ポイント低下し、予想も下回った。中国は貿易戦争が響き景況感が悪化していることなどが重石になりそうだが、国内政局期待等が下支えとして意識されよう。今後3年間の政局運営に重要な影響を与えるとみられる10月2日予定の「内閣改造・党役員人事」が注目される。来年10月には消費増税が予定されるなか、着実な実施に向けての大幅補正といった、経済テコ入れ策などへの期待感が高まりやすいところである。

 また、今週は名実ともに10月相場入りとなる。中間決算期末のシーズンとなるため上方修正への期待感も高まりやすく、例年10-11月相場は上昇が見込まれている。急ピッチの上昇に対する過熱感は警戒されやすいだろうが、押し目買い意欲の強さが意識される。また、需給悪化が懸念されていた個人投資家の需給状況においては、9月3週の投資主体別売買動向で6738億円と大幅に売り越しており、需給整理は一巡した可能性が高い。決算での上方修正への期待感の高まりと、「アベノミクス相場」の継続といった先高感が強まりやすく、過熱感を警戒しつつも物色意欲は高まりやすく、センチメントを明るくさせよう。

 その他のイベントとしては、ノーベル賞が発表される。10月1日には生理学・医学賞、2日には物理学賞、3日には化学賞が発表される。近年では日本人や日本に縁のある人の受賞が相次いでいることから、今年も注目を集めることが期待される。また、政府は消費税率10%への引き上げにあわせ、キャッシュレス客対象にポイント還元を検討しており、関連銘柄への手掛かり材料となる。経済イベントでは週末には米雇用統計が予定されているが、足元経済指標は良好な内容が相次いでおり、米中貿易摩擦は警戒されるものの、米国株の上昇も支援材料として意識されやすいだろう。


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