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一先ずアク抜けも物色は個人主体の中小型株にシフト


 引き続きこう着感の強い相場展開になりそうである。注目されたジャクソンホール会合については、欧米中央銀行のトップが金融政策に言及しなかった。もっとも、ドラギ総裁は金融政策に関する新たなメッセージを発することはない見通しとも伝えられていたほか、米イエレン議長については利上げ時期には踏み込まないのがメーンシナリオであり、サプライズは無い。一先ずイベント通過によるアク抜けを意識した物色が期待される。

 しかし、トランプ大統領がメキシコ国境の壁建設に関する予算確保ができなければ、政府機関の閉鎖も辞さないと言及するなか、9月末に向けて政府閉鎖といった懸念が次第に強まるため、米国の財政運営への懸念がリスク要因になるだろう。また、今週は米雇用統計が控えている。週半ばに発表されるADP雇用統計の結果等で思惑が高まりやすく、市場に影響を与えそうだ。米経済指標や金融政策、政権運営への不透明感を背景に模様眺めムードが強まりやすく、ポジション圧縮の流れも警戒しておきたい。

 米経済指標や金融政策、政権運営への不透明感など、米国睨みのなか、物色は個人主体の中小型株にシフトしやすいだろう。足元の動きをみても、日経平均が直近安値水準でのこう着が続く中、東証1部の騰落銘柄は、概ね値上がり銘柄数が上回る状況が目立っていた。出来高が低水準の中、日経平均はインデックスに絡んだ売買により、指数インパクトの大きい値がさ株の影響を受けるものの、個人主体の中小型株への売買は活発である。
(村瀬 智一)


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